2013 Fiscal Year Annual Research Report
複合体形成に伴うエントロピー損失を高度に抑制したノルボルナン型人工核酸の開発
Project/Area Number |
25893305
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | 独立行政法人医薬基盤研究所 |
Principal Investigator |
森廣 邦彦 独立行政法人医薬基盤研究所, 創薬支援スクリーニングセンター, 特任研究員 (70713890)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 人工核酸 / ノルボルナン / エントロピー / 遺伝子発現制御 / オリゴヌクレオチド |
Research Abstract |
本研究では標的核酸に対する親和性の飛躍的な向上を目指し、核酸の複合体形成に伴うエントロピーの損失を極めて高度に抑制したノルボルナン型人工核酸を開発する。開発した人工核酸の高い標的核酸親和性を利用して細胞系で翻訳系を阻害し、これまでにない高効率的な遺伝子発現制御システムを構築するとともに核酸医薬の素材として優れた分子を創出する。 本研究の初年度であるH25年度では、設計したノルボルナン型人工核酸の化学合成を検討した。D-リボース を出発原料とし、当初立案した合成経路に従ってヌクレオシド合成を試みた結果、11工程で核酸塩基導入に必要なエポキシ体の合成に成功した。続いて、得られたエポキシ体に対してチミン塩基の導入を検討した結果、当初計画していた塩基性条件下では反応が進行しないことが明らかとなった。そこで、種々条件を検討した結果、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホン酸存在下で目的物を得ることに成功した。 現在、引き続きヌクレオシドの合成を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画では、初年度にノルボルナン型人工核酸のヌクレオシド合成を達成する予定であったが、合成計画の変更等により核酸塩基導入段階までしか達成できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、ノルボルナン型人工核酸のヌクレオシド合成を速やかに達成した後、オリゴヌクレオチドへと導入して機能評価を行う。また培養細胞系において遺伝子発現抑制効果を調べ、核酸医薬素材としての可能性を探る。
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