2013 Fiscal Year Annual Research Report
眼・呼吸器関連リンパ組織(TALT・NALT)形成機構の解明
Project/Area Number |
25893306
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | 独立行政法人医薬基盤研究所 |
Principal Investigator |
長竹 貴広 独立行政法人医薬基盤研究所, 創薬基盤研究部, 研究員 (80608737)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 粘膜関連リンパ組織 / リンパ組織誘導細胞 / 組織形成 / 粘膜免疫 |
Research Abstract |
今年度は、NALT、TALT組織形成機構の解明にむけて各LTi細胞の遺伝子発現パターンを解析し、それぞれの組織特異的LTi細胞で高発現する遺伝子群リストを作成した。(a) PP, NALT, TALT各LTi細胞の単離に成功し、cDNAサブトラクションアッセイを行った結果、PP-LTi細胞に比較してNALT, TALT-LTi細胞ではinterferon (IFN)関連分子の発現が高いことがわかった。すなわち、NALT-LTi細胞ではIFN regulatory factor (IRF)1やIRF8、また、TALT-LTi細胞ではIRF2関連分子(例:IRF2結合タンパク質2)の発現が高く認められた。(b) これまでにその詳細が明らかとなっているPP組織形成に必要な分子群(サイトカイン、ケモカイン受容体)の発現を定量RT-PCR解析によって検討した。その結果、PP-LTi細胞に比較してNALT, TALT-LTi細胞ではIL-7受容体、CXCR5、LTa、LTbといったPP形成に必須な分子群の発現レベルが低いことがわかった。一方、NALT, TALT-LTi細胞ではtumor necrosis factor関連分子のGITRL, 4-1BBLの発現が高いレベルで認められた。(c) GITRL, 4-1BBL, IRF2各KOマウスの入手に向けた情報収集と手続きを開始した。 これら基盤的基礎情報をもとに、次年度ではKOマウスを用いた組織学的解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の解析により、TALT-LTi細胞、NALT-LTi細胞で高発現する特徴的な遺伝子群を同定することができた。次年度ではこのリストをもとにTALT、NALT組織形成に必須な分子が明らかにされると期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
KOマウスの組織学的解析を行うため、その入手に必要な手続きや輸送費を含めた経費を用意する必要がある。
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