2013 Fiscal Year Annual Research Report
高効率水車を探究するエネルギー環境教育教材の改良・実践,および教育効果の検証
Project/Area Number |
25910024
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Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
小屋畑 勝太 八戸工業高等専門学校, 教育研究支援センター, 技術職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | エネルギー環境教育 / PBL教育 / クロスフロー水車 |
Research Abstract |
[研究目的] 近年の地球温暖化問題や2011年の福島原発被災により, 再生可能エネルギーに注目が集まっている. 平成24年度, "エネルギー環境分野"に対応できる素養と創造力を持つ実践的技術者を育成するために「クロスフロー水車をモデルとした実験教材」を開発した. 本装置の出力評価は, 機械的出力のみで出力を評価しており, 自然エネルギーから電力エネルギーが回収されるプロセスを学習できる実験教材に改良する必要があった. そこで, 本研究では本実験装置を電気的出力評価方式に改良し本教材の教育効果を検証することを目的とした. [研究方法] 1. 水車の回転エネルギーを利用して発電するための発電機を取り付け, 発電された電力を評価する電力計を接続するなど, 電気的出力評価が行えるよう実験装置を改良した. 2. 改良した実験装置の性能を把握するために, "水車の羽根角度", "導水壁の配置"及び, "水車の位置"などの様々な設置条件において水車性能解析を行った. さらに, 本教材の実践に向けた問題点を改善し, 本教材を完成させた. 3. 完成した教材を試行的に少数の学生を対象に実践し, 受講した学生へのヒアリングを通して本教材の教育効果を検証した. [研究成果] 本研究では, 出力評価方法を「機械的出力評価方式」から「電気的出力評価方式」に改良した. これにより, 水流エネルギーが水車の回転エネルギーに変換され, さらにこの回転エネルギーが電力エネルギーに変換される電力回収プロセスを学習できる教材に改善された. そして, 試行的に本教材を実践し, 教材としての教育効果を検証した. 受講した学生の反応から, 水流の作用をイメージする想像力や出力向上のための条件を考える創造力を働かせている様子が伺え, 高効率水車の探求を通じて問題解決能力を養う実験教材とすることができたと思われる. 今後は受講者数を増やし, より詳細な教育効果の検証を進めていく予定である.
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