2018 Fiscal Year Annual Research Report
Generation of intense isolated attosecond pulses and their application to attosecond electron dynamics measurement
Project/Area Number |
26220606
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
緑川 克美 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, センター長 (40166070)
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Project Period (FY) |
2014-05-30 – 2019-03-31
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Keywords | 量子エレクトロニクス / レーザー工学 / アト秒科学 / 非線形光学 / 超高速光科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
物質中の電子の動きを捉えることができるアト秒パルスレーザーは、物理学や化学のみならず生物・医科学等の分野においても必須のツールである。本研究では、我々がこれまで開発してきた2波長励起による高強度の単一アト秒パルスの発生法をさらに高度化し、その波長域をサブkeV領域にまで拡張するとともに、リング型共振器を用いた新しい超高繰り返しアト秒パルス光源を開発し、アト秒科学の先端を切り開くことを目的としている。 平成30年度は、3波長励起レーザーシステムからの3波長合成パルスをArガスセルに集光し、単一アト秒パルスの発生を示す連続スペクトルの発生を確認した。この時の波長800nmの基本波、1350nmのシグナル波および1900nmのアイドラー波の[エネルギーおよびパルス幅]、それぞれ[20 mJ, 30 fs]、[4.3 mJ, 44 fs]および[1.6 mJ, 88fs]であった。この3波長合成パルスを相互作用長80 mmで圧力3 torrの高調波セルに強度1x1014 W/cm2で集光した。発生した高調波スペクトルは収差補正型凹面回折格子とMCP/CCDで構成される軟X線分光器に導かれた。観測されたスペクトルは、50eVから70eVにおいてスムーズな連続構造を有しており、この結果からパルス幅約140 as,ピークパワー1.7GWの単一アト秒パルスが発生していることがわかった。また、計算によりアイドラー波を基本波としてもちいることにより、水の窓領域で約50asの単一アト秒パルスが発生できることが明らかになった。 一方、リング型共振器を用いた新しい超高繰り返しアト秒パルス光源を開発においては、効率の向上および安定性の改善を目的として、969nmLDを用いたゼロフォノン励起実験を行い、励起光として従来に比べて非常に短い270fsが得られ、より高い共振器内パワーでの安定動作を達成した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)