2015 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚変形モデルを用いた巧緻な両手多指操作を実現するワイヤ駆動型力触覚提示の研究
Project/Area Number |
26240028
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 誠 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (50114872)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤羽 克仁 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教 (70500007)
池井 寧 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (00202870)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | ヒューマンインタフェース / バーチャルリアリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
・手のひらを反す操作を実現するためにフレームを高速に回転できるアクチュエータの選定とバックラッシュの少ないハーモニックドライブを利用した減速機を選定した。また、回転するフレームにはワイヤ駆動のためのモータと位置計測のためのロータリエンコーダが合わせて20組装着され、これらのデバイスの信号線の処理をスムースに行うためのスリップリングなどを活用した回転機構の設計も行った。 ・手のひらを反す操作と5本の指先操作を自然に融合させるためには、ユーザの両手多指の姿勢状態を的確に判断して、フレームの姿勢を制御する必要がある。具体的には、常にユーザの5本の指先ができるだけ自由に動かすことができ、かつ十分な力覚を指先に提示できるようにフレームの姿勢を実時間制御する必要がある。このための姿勢制御アルゴリズムの確立と制御システムの開発を行った。 ・両手多指操作時にユーザの指先に加わる繊細な触感を実現するためには、高速かつ的確に触覚提示部のアクチュエータを制御する必要がある。皮膚変形モデルを用いたシミュレーションおよび物理シミュレータからの指先接触情報に基づき実時間で的確に触覚を提示するためのアクチュエータの制御方法確立を目指した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フレーム可動部および制御方法の設計・開発が順調に進んでいる。 また触覚提示部の制御方法についても、皮膚変形モデルを用いたシミュレーションおよび物理シミュレータからの指先接触情報に基づき実時間で的確に触覚を提示するためのアクチュエータの制御方法を確立しつつ設計を進めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的は、多指操作可能なワイヤ駆動型力覚提示装置と指先への皮膚感覚提示用触覚提示装置の設計・開発を行い、両手多指操作可能な力触覚提示装置を実現することである。システム全体として、VR世界において皮膚変形のモデル化により力触覚提示装置が提示する皮膚感覚と固有受容感覚により、物体の自然な操作が可能になることを実験タスクの実行時間や主観評価により明らかにしていく。
|