2014 Fiscal Year Annual Research Report
オントロジー工学的行為モデルを用いたマニュアルの目的指向構造化に関する研究
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26240033
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
溝口 理一郎 北陸先端科学技術大学院大学, サービスサイエンス研究センター, 特任教授 (20116106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古崎 晃司 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (00362624)
来村 徳信 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (20252710)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | マニュアルの目的指向構造化 / 行為分解 / 行為のオントロジー工学モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
目的指向構造化の効果を最大限に発揮させるためにその性質を明示的に洗い出した.行為分解木における上位の行為と下位の行為の関係は一般に全体・部分関係であることは明らかであるが,部分行為が一つしか無い場合にはそれは一般・特殊関係であるように見える.例えば<連絡する→電話する>などである.しかし,この例を含めて多くの場合は方式を取り除いて正しく概念化すると全体・部分関係に直すことが出来る.我々のオントロジー工学的行為のモデルが,方式を除去した純粋な状態変化だけを概念化したものであることから導かれる様々な性質の考察を深め,行為分解木の性質を明らかにし,その理論的基礎を固めた. 状況に応じた対応を可能にするために重要なことは,達成すべきゴールをはっきりと認識することとそのゴールを達成する多様な方式とそれらの特性の理解にある.行為におけるコンテキストは複雑である.本質的には内的コンテキストとしては達成すべきゴールが厳然として存在するが,外的コンテキストとしてはいわゆる周囲の状況が重要となる.このような行為モデルにおけるコンテキストの問題をオントロジー工学的に詳細に論じて,手順指向と状況指向の関係性に注目して目的指向構造化の基礎理論を強化した. 現時点での行為分解木記述された手順書を作成,配布し,フィードバックを得た.更に,手順書のバーチャル構造化のためのインデキシングに関する検討を開始した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書をしっかり練って申請したので,初年度でもあり,研究は順調に進展した.本システムの評価者であり,共同研究者でもある看護師達との交流も順調に進んでいる. 具体的には,(1)行為の目的指向モデルの諸性質の理論的検討を行い,行為の目的とその実現方式を元にして,部分行為への分解のしかたに関する制約を明らかにした.(2)行為の実現方式と行為の実行コンテキストに関する依存関係を整理して,方式自体が持つ性質を整理した.(3)現時点での行為分解木で記述された看護手順書を作成,配布してフィードバックを得た.(4)更に,従来の手順書との比較,並びに併用する際の両者の役割を検討して,手順書のインデキシング設計への準備を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に書いたとおり,計画書に沿って,インデキシングの検討の継続とマニュアルの構造化に関する検討を始めると共に,タブレットコンピュータで実装するにあたってのインタフェースの設計を行う.具体的には以下を計画している. (1)既存の手順書,および今後作られる手順書の構造はそのままにしておいて,実質的には目的指向構造化がなされたように見せる技法を行為分解木をインデックスとする.従来から存在する手順書には自然言語で手順が記述されていると同時に,用語の解説,付帯状況の解説などが詳細になされている.一方,行為分解木はゴールとそれを達成できる複数の方式が図的に表現されているが,各ノードは行為とその対象物のみが記述されている.そこで,行為分解木と手順書の双方からセマンティックWeb 技術を用いてインデキシングすることによって双方を相補的に機能させて行為分解木と手順書のシームレスな統合を実現する. (2)大部の手順書をiPad などのタブレットコンピュータに実装し,目的指向インデックスとタブレットの特性を最大限に活かした電子化ハンドヘルドマニュアルを実現する.そこでの最大の障害は,画面サイズの制約である.そこで,近年急速な発展を遂げたジェスチャに基づく操作インタフェース,レンズ機能などを実装し,画面サイズの制約を最大限に軽減する.
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Research Products
(1 results)