2016 Fiscal Year Annual Research Report
オントロジー工学的行為モデルを用いたマニュアルの目的指向構造化に関する研究
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26240033
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
溝口 理一郎 北陸先端科学技術大学院大学, サービスサイエンス研究センター, 特任教授 (20116106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
来村 徳信 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (20252710)
古崎 晃司 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (00362624)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 手順書の目的指向構造化 / 行為分解 / オントロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
1.目的指向に基づく構造化手順書の構成論 従来型の手順書から目的指向の行為分解木を構築する方法論を構成した.技術者は長年,手順書を手順通りに手続き的に記述してきたため,それを目的指向に描き直すことは,思考そのものの変革に繋がるため容易ではないことは,これまでに看護と製造業の両分野で行為のモデリングに関する研究を行ってきた本研究者らの経験が教えるところである.この課題に関しては,本研究者らの経験をパターン化し(例えば,「上位の行為と部分行為列の最終の行為が一致する」「上位のゴールを分解して出来るサブゴールの数は4つを超えないようにする」など)ガイドラインとしてまとめた. 2.目的指向構造化手順書とその開発法の概念設計と試作 平成25年度で終了した基盤研究A「オントロジー工学に基づく次世代知識システム構築方法論の開発」で行った医療ガイドライン構築の研究は,汎用の枠組み/ツールを直接用いた.しかし,本研究では病院におけるガイドラインと装置の操作マニュアルに対象を限定して開発を行うので,それに特化した枠組み/ツールを初めから想定することが出来る.そこで,特化のためのチューニング方を検討した結果,結局用語の問題が重要であることが判明した.その結果,領域固有の用語とオントロジーのマッピングを事前に行っておき,マニュアル作成者が日常的に使っている用語で構築に参画できるための配慮をする方針を採用した. 3.これらの成果を取り入れて,仮実装版を開発し,予備的な試用を行い,利用者から有意義なフィードバックを得た.これらの成果は,次年度における本格実装と本格的な評価実験の実施の準備が整ったことを意味する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に予想外のことも起こらなかったので,研究は予定通り順調に進んだ.特に,以前から協力関係にあった病院における研修と阪大看護学科における講義における試用実験では想定範囲内の成果が得られ,開発したOntoManualの仮実装版の評価を得ることに十分であった.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の試用実験により,OntoManual仮実装版を改善して,本格実装版を開発するための準備が整った.次年度は,本格実装のためのソフトの仕様策定と外注.その後,本格的な環境での評価実験を行う予定である.
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Research Products
(5 results)