2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a new diagnostic method for heart failure in collaboration with drug engineers
Project/Area Number |
26242055
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堤 康央 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (50263306)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 心不全 / バイオマーカー / 検査・診断システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、国民病ともいえる心不全を例に、プロテオミクスなどを活用して心不全の早期診断・病態診断に叶う診断用バイオマーカー蛋白質を同定したうえで、高親和性の抗体を創製することで、心不全に対する有用な体外診断法を開発することを目的とする。代表者は、昨年度までに、心臓の前後血清を用いたプロテオーム解析の結果から見出した、細胞骨格系の蛋白質が、心分泌蛋白質の候補になり得ること、さらには、一部の心筋症患者の血中において増加傾向を示すことを明らかとしてきた。すなわち、この細胞骨格系の蛋白質が、ヒトにおける心不全バイオマーカーになり得ることを示してきた。心不全病態におけるこの候補蛋白質の機能は明らかとされていないことから、心不全病態における機能解明を図ることで、心不全の分子レベルでの病態解明とそれに基づく的確な病態評価・診断法・治療法の開発につながると考えた。そこで本年度は、ラット心臓横紋筋細胞株を用いて、心不全の主な原因疾患のひとつである虚血性心疾患に着目し、心筋の虚血様状態を模すことで、候補蛋白質の発現変動と心不全病態との連関解析を試みた。その結果、(1)細胞を虚血条件下で培養することで、候補蛋白質の発現量が増加すること、(2)候補蛋白質をsiRNAでノックダウンさせることで、虚血条件下において誘導される細胞死が亢進することが明らかとなった。したがって、代表者が見出してきた心不全バイオマーカーの候補蛋白質は、虚血様状態における心筋の細胞死を抑制することが示唆された。今後は、得られた疾患関連バイオマーカー蛋白質については、モデル動物を用いた、分子病態学・分子生物学的な機能解明を試みると共に、より多症例の心不全患者サンプルを対象に、患者の病態履歴情報と照らし合わせながら、心不全バイオマーカーとしての有用性について追究する予定である。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(2 results)