2014 Fiscal Year Annual Research Report
学力格差の実態把握と改善・克服に関する臨床教育社会学的研究
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26245078
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
志水 宏吉 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (40196514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前馬 優策 大阪大学, 人間科学研究科, 講師 (00632738)
山田 哲也 一橋大学, 社会学研究科, 准教授 (10375214)
林嵜 和彦 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (10410531)
垂見 裕子 早稲田大学, 高等研究所, 准教授 (10530769)
川口 俊明 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (20551782)
藤井 宣彰 福山平成大学, 福祉健康学部, 准教授 (20615603)
葛上 秀文 鳴門教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (40304563)
若槻 健 関西大学, 文学部, 准教授 (40421276)
高田 一宏 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (80273564)
園山 大祐 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (80315308)
伊佐 夏美 大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (80601038)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 学力格差 / 臨床教育社会学 / 学力テスト / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトの目的は、日本の小・中学学生の学力格差の実態を、臨床教育社会学的手法を用いて克明に明らかにしたうえで、その改善・克服に寄与しうる具体的手立てを、国内外における幅広いフィールド調査から導き出すことにある。より具体的には、以下の3つの作業から前記の目的を達成しようと考えている。 第一に、国内外の既存の統計的データの再分析から、小・中学生の学力格差の実態をマクロに捉える。第二に、参与観察とインタビュー調査により、特定地域における学校・家庭環境の相互作用という観点から、学力格差生成のダイナミクスをマクロな視点から描き出す。第三に、国内外のフィールド調査にとって、子どもたちの学力格差の縮小・改善に寄与している政策・取り組み事例を収集し、その克服への筋道を手面的に考察する。上記3つの作業を効率よく進めていくために、学校班・家庭班・国際班・統計班という4つのグループを編成し、各チームに2~4名の研究分担者と数名の研究協力者(大学院)を配置した。 本年度は、5年間の事業機関の初年にあたるため、4つのチームで、次年度以降の本格的な調査研究の開始にむけての予備的な作業を行った。学校班では、大阪府茨木市を主たる調査地として設定し、次年度以降3年間にわたっておこなわれる質的調査(小中合わせて4校における参与観察調査)と量的調査(市内の3学年の児童生徒全員に対する学力実態調査)に準備を市教委との連携のもとに進めた。家庭班では、同じく茨木市を対象とし、次年度に実施する5歳児の保護者に対する聞き取り調査の準備を進めた。国際班では、7つの国(イギリス・フランス・オランダ・ドイツ・中国・韓国・シンガポール)を対象と設定し、本調査に向けての下準備を行った。国際班では、2つの国際テスト(TIMMSとPISA)のデータに対して、第一段階の再分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定取り4つのチームを編成し、それぞれで次年度以降に実施される本格的な調査研究活動の準備を進めた。既述のようにその準備はすこぶる順調に進み、平成27年4月からの本格的な調査の開始が実現されている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初案通り、今後も学校班・家庭班・国際班・統計班の4つのチームに分かれ、各班の課題の遂行を図っていく。研究計画の大きな変更はなく、研究遂行上の困難は今のところ見られない。
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