2016 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidating structure-property relations under mechanical strain in organic semiconductors for device applications
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26246011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹谷 純一 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (20371289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍戸 厚 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (40334536)
大島 義文 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (80272699)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 有機・分子エレクトロニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
有機半導体結晶が外力により電気伝導特性(移動度)が大きく変化することを見出すと共に、その現象が外力による結晶構造変化に依ることを証明した。外部応力と構造物性の詳細な相関を、X線構造解析、ホール効果測定、温度依存性測定および分子振動振幅計算により、分子間の距離が縮む効果の影響よりも分子振動が小さくなる効果の影響が主であることを明らかにする成果を得ている。分担者の宍戸グループが、均一に一軸方向に歪を加えるための独自開発装置を製作し、さらに、プラスチック製の基板上に大面積かつ厚さ50nm以下の極薄単結晶薄膜を形成することによって、可逆的に3%までの一軸歪を加えることが可能となった実験的工夫が大きく貢献している。また、単なる分子間距離の収縮では大きな移動度の変化を説明できなかった為、分担者の大島グループとは大きなひずみ効果を説明するメカニズム解明を行い、有益な知見を得た。 この解析結果を基に分子振動発生の少ない有機半導体分子の設計に取り組み、新たに開発した有機半導体材料(C10-DNBDT-NW)の塗布単結晶を用いた有機薄膜トランジスタをプラスチック基板上に作製し検討を進め,±2.5%の圧縮・伸長応力に対して±60%にも及ぶ良好な移動度変化を得ることに成功した。また、FET移動度は歪(~2.5%)の印加および冷却(~200K)により35cm2/Vsを超える値を得ている。 本研究では、柔らかいことを特徴とする有機半導体において、「応力」が集合体構造を大きく変調し、電子移動の速さを著しく増大させることの構造と物性を精密に相関させる成果を得ると共に、得られた相関関係により、新たに開発したチオフェン系有機半導体分子C10-DNBDTの単結晶膜を利用しプラスチック基板上にトランジスタを構築する技術を開発した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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