2016 Fiscal Year Annual Research Report
Precise observation of cosmic-ray accelerating object by balloon-borne emulsion gamma-ray telescope
Project/Area Number |
26247039
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
青木 茂樹 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (80211689)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 敏行 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (50345849)
長縄 直崇 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 研究員 (60402434)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 宇宙線 / X線γ線天文学 / 原子核乾板 / エマルション / 宇宙線加速源 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年5月にオーストラリア アリススプリングスにて実施した開口面積0.38m2の望遠鏡による気球実験のフライトデータの解析を進めた。100枚のフィルムを積層したコンバーター部および3段のシフターからなるタイムスタンプ部のフィルム(双方合わせて総面積40m2以上)の読み取りを完了し、得られた全飛跡に対して全自動処理によりフィルム相互のアライメントを行いながら通過飛跡の再構成を行った。コンバーター部内では、ガンマ線による電子陽電子対生成事象の候補を自動抽出し、その事象の飛跡をコンバーター部最下流面まで追い下げタイムスタンプ部につなぐ処理を確立した。タイムスタンプ部については、3段の多段シフターの再構成を行い、各飛跡の通過時刻を決定した。特にVelaパルサーが望遠鏡の視野内を横切る6時間については、約90ミリ秒のパルサーの周期に対するガンマ線の位相を解析するためシフターの高速運転を行い10ミリ秒の精度でのタイムスタンプを打つことに成功した。コンバーター部内では、ガンマ線事象だけでなく宇宙線粒子によるハドロン反応も捉えられており、その反応点で発生したガンマ線は宇宙由来のガンマ線と同様にコンバーター部内で電子陽電子対生成を起こす。これらの事象は、宇宙ガンマ線の観測に対してノイズとなるバックグラウンドとなるため、タイムスタンプ部の情報も合わせて解析することにより宇宙ガンマ線シグナルからは排除する。他方、これらのガンマ線については、コンバーター部内で発生点が正確にわかっているため、親ガンマ線の到来方向がわかっている。これらのガンマ線を用いて電子陽電子対生成から決定できる親ガンマ線の到来方向の決定制度を評価した結果、6.7-10.1mradとなり150 MeVガンマ線から期待される分解能8.7mradとコンシステントな結果が得られ、天体からのガンマ線検出に必要な角度分解能を有していることが示せた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] GRAINE 2015, a balloon-borne emulsion γ -ray telescope experiment in Australia2016
Author(s)
S.Takahashi, S.Aoki, K.Hamada, T.Inoue, A.Iyono, H.Kawahara, K.Kodama, R.Komatani, M.Komatsu, T.Kosaka, F.Mizutani, M.Morishita, M.Nakamura, T.Nakano, K Niwa, N.Otsuka, K.Ozaki, H.Rokujo, O.Sato, E.Shibayama, A.Suzuki, R.Tanaka, Y.Tateishi, S.Tawa, M.Yabu, K.Yamada, S.Yamamoto, M.Yoshimoto et al.
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Journal Title
Prog. Theor. Exp. Phys.
Volume: 2016
Pages: 073F01, 1-12
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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