2015 Fiscal Year Annual Research Report
量子テレポーテーションを基礎にした時間領域多重量子情報処理の研究
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26247066
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古澤 明 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90332569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 純一 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60589943)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 量子エレクトロニクス / 量子コンピューター |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度作製に成功した2台のスクイーズ操作のテレポーテーション装置を同期して動作させ量子非破壊相互作用ゲートを作製した。このとき、2つのフィードフォワード系を1つの光学系に作り込み同期が安定して行えるように設計した。入力をコヒーレント状態とし、100MHzの帯域で動作することを確認した。また、量子非破壊相互作用ゲートを改造し、100MHzの帯域で動作する位相不敏感増幅器の作製にも成功した。これらについて物理学会にて発表した。さらに、論文執筆を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初予定した量子非破壊相互作用ゲート作製に止まらず、位相不敏感増幅器の作製にも成功したから。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年4月-平成29年2月 昨年度に完成させた時間領域量子非破壊相互作用ゲートを用いて、シュレーディンガーの猫状態の量子非破壊測定とその時間反転に相当する操作を行う。具体的な課題は、・昨年度発案した周波数選択による高純度シュレーディンガーの猫状態生成法を実現し、高純度シュレーディンガーの猫状態を生成する。・この高純度シュレーディンガーの猫状態に対して、時間領域量子非破壊相互作用ゲートを用いた量子非破壊測定を行う。・量子非破壊測定結果を用いて、時間領域量子非破壊相互作用ゲートの出力状態を元のシュレーディンガーの猫状態に戻す。 である。これらにより、本研究の最終目的である、極限コヒーレント光通信に用いる複雑な量子力学的操作実現のために必須な、時間領域多重量子情報処理の基盤技術を確立することができる。
平成29年3月 本研究全体のまとめを行う。研究結果を論文にまとめる。
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Research Products
(29 results)