2017 Fiscal Year Annual Research Report
Superplasticity of minerals 2
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26247087
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平賀 岳彦 東京大学, 地震研究所, 准教授 (10444077)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 超塑性 / 低指数面粒界 / 地震波速度異方性 |
Outline of Annual Research Achievements |
地球上部マントルで観測される地震波速度異方性は,弾性異方性を持つかんらん石の結晶軸選択配向(CPO)が主要な原因と考えられている.一般的に,CPOは粒子回転を生む転位クリープによって発達すると説明される。我々は,これまでCPOが発達しないと考えられてきた超塑性変形(拡散クリープ)下におけるCPOの発現を実験的に示した。結晶学的低指数面に平行な粒界(低指数面粒界)において選択的にすべりが生じ,このすべりに従う方向に,剛体的に粒子が回転する新たなCPO発達モデルを提案した。この実証のため拡散クリープ下での実験試料の表面観察を行い、粒界すべりに伴う粒子スイッチンングおよび粒子回転の存在を明らかにした(Maruyama & Hiraga 2017a JGR)。次に、マントル深度に応じた様々な安定な鉱物における低指数面粒界の発達を調べ拡散クリープ下でのCPO発達を予想したところ、全マントル内での地震波速度異方性深度域と良い一致を示した。これを元に、全マントル拡散クリープ(超塑性)説を提唱した(Maruyama & Hiraga 2017b JGR)。この拡散クリープ下でのマントルの粘性率の推定を行った。具体的には、オリビン粒界に偏析する元素を添加させオリビンレオロジーへの化学効果を調べ、添加試料が無添加試料に比べて著しい温度に敏感な粘性率を示すことが明らかになった。また、その粘性率を地球マントル条件に外そうしたところ、これまで地球物理学的モデリングによって推定されてきたマントル粘性率を再現できることがわかった。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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