2016 Fiscal Year Annual Research Report
Control of electronic excitation induced by localized surface plasmon resonance
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26248001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
村越 敬 北海道大学, 理学研究院, 教授 (40241301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南本 大穂 北海道大学, 理学研究院, 助教 (80757279)
保田 諭 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (90400639)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 局在プラズモン / 電子励起選択則 / 半導体ナノドット / 表面増強ラマン散乱分光 / 電気化学 / 二次元量子化物質 / 光電変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
金属ナノ構造への光照射により誘起される局在表面プラズモンにより、構造近傍には光エネルギーが高度に局在化した光増強電場が形成する。形成したプラズモン増強電場空間内では、その極端な光電場強度の空間勾配により、電子励起プロセスの自在変調が期待できる。これらの背景から、構造を精密に制御した金属ナノ構造を作製し、半導体量子ドット、有機分子、単原子層物質において振動分光計測、電気化学応答評価を通じてプラズモン誘起電子遷移過程の特徴を明らかとした。 半導体電極上に作製したプラズモン活性な金属ナノ構造表面に量子ナノドットを制御して配置し、局在表面プラズモンと物質の励起子が相互作用するハイブリット構造を構築した。量子ドットの配位子長や粒径を変化させ、金属構造との距離を最適化することで、可視領域において従来の半導体電極と比較して大幅に光電変換能が向上することを見出した。さらには、特定のサイズの量子ドットを用いた場合、近赤外領域において光電変換特性の光電圧が増大するという極めて特徴的な現象を確認した。またプラズモン励起による多重励起子生成によって光電変換出力が格段に向上することも明らかとした。一方で、電気化学電位を制御した金属ナノ二量体構造表面に吸着した有機触媒分子を表面増強ラマン散乱により観測した。その結果、電気化学電位に依存した吸着配向変化だけでなく、触媒作用の発現時に配向変化を伴う金属―分子間での特異的な電荷移動が誘起されていることを見出した。この他、金属単結晶上に良質な単原子層物質を形成し、局在プラズモンと相互作用させることで低次元電子閉じ込め構造に特有の励起選択則変調の可能性を示した。電気化学測定や分光測定を組み合わせたこれらの検討より、プラズモン誘起電子遷移の制御を可能とする方法論が明確化し、物質の光吸収能そのものを変革する新しい学理とそれを応用した技術の方向性が示された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(62 results)