2017 Fiscal Year Annual Research Report
微細間隙構造と地下水流れを考慮した堆積岩の凍結挙動の定量的な評価手法の開発
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26249068
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
山辺 正 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (40125894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 昌彦 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (00214114)
竹村 貴人 日本大学, 文理学部, 教授 (30359591)
川本 健 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (50292644)
浅本 晋吾 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (50436333)
竹内 真司 日本大学, 文理学部, 教授 (90421677)
橘 伸也 神戸大学, 都市安全研究センター, 講師 (90432567)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 凍結融解試験 / 境界条件 |
Outline of Annual Research Achievements |
地盤を対象とした長期間にわたる連成現象を予測する必要性から,熱・応力・浸透の連成現象を取り扱った数値解析的な研究も数多く進められている.本研究では,低温環境におかれた岩石供試体中心部分の温度変化を計測し,厳密解を適用して境界条件のあるべき形式について検討した.この境界条件の選択は供試体レベルに限られることなく,地盤材料の数値解析においても一般的に用いられるべき要件を備えている. 本研究に用いた試料は宇都宮市大谷産の凝灰岩(田下石,間隙率=31.1%) であり,凍結融解試験においては直径5cm,高さ5cmの円柱供試体を用意した.この供試体の中心まで直径3.5mm の穴を穿孔した後,シース管で保護された熱電対を挿入し供試体中心の温度を測定した. 供試体の側面には測温機能付のロゼットゲージを貼付し,歪みと温度変化を計測した.凍結過程では,循環式恒温試験装置を用いた.恒温槽内を所定の温度に設定した不凍液の中に,上記の手順で準備した常温の供試体を設置し低温環境での挙動を測定した.なお,供試体はビニール袋で密封されており不凍液が供試体に浸透する事はない.供試体中心および側面の温度が定常状態になるまで冷却を続けた後に,常温環境の実験室内にて融解過程を観測した.その結果,本研究で扱った間隙率の大きな軟岩においてはビオ数が1に近く,熱伝導解析を実施するにあたり,熱伝導率や比熱などの物性値の他に,周囲の熱環境に依存する熱伝達係数が重要な役割を果たす事を示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
残された研究期間には,これまでの研究成果を取りまとめる予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果を踏まえて,さらに研究を進化させる予定である.
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Research Products
(2 results)