2014 Fiscal Year Annual Research Report
「ストリート」の管理と利活用を通じた公共空間の公共性と地域ガバナンスの段階的発展
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26249085
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
出口 敦 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (70222148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 文彦 横浜国立大学, 都市イノベーション研究院, 教授 (70217892)
赤司 泰義 東京大学, 工学系研究科, 教授 (60243896)
窪田 亜矢 東京大学, 工学系研究科, 教授 (30323520)
趙 世晨 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (80304848)
長 聡子 新潟工科大学, 工学部, 准教授 (70523653)
志摩 憲寿 東洋大学, 国際地域学部, 准教授 (90447433)
宋 俊煥 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特任研究員 (00725244)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 都市・地域計画 / エリアマネジメント / 街路 / 歩行者専用化 / 中心市街地 / 都市活性化 / 社会実験 / 道路管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国および海外都市の歩行者専用化や道路占用等によるストリートの利活用事例の調査を実施した。まず我が国の関連制度や事業の変遷と共に戦後から偏在にかけての事例等を時系列(変遷史)でみるストリートマネジメントの類型化を行い、その成果は都市計画学会誌の「人間中心の道空間」特集企画にも活用された。 国内外における主な個別事例調査(現地調査)としては、1)我が国の中心市街地の道路歩行者専用化の先進事例である旭川市における整備の変遷と利用実態に関する調査、2)米国・ニューヨーク市で話題となったプラザプログラムにより創出された道路の歩行者専用化の適用地約60地点の現地調査と実態把握に合わせて、制度内容や制度の背景についてのヒアリングや資料収集を行うと共に、3)韓国・ソウル市における初めてのトランジットモール化の事業対象地の実態調査を行った。米国とアジアにおける先進事例の制度と実態分析を通じて課題と今後の方向性を整理した。更に、4)1970年代に都心部の道路の歩行者専用化を実施したブラジル・クリチバ市、における現地調査等を通じて、人口増加や活発な都市成長が続く都市における交通政策と歩行者の観点からの関連施策の動向を調査した。また、全国の道路を利用した社会実験データの情報化にも着手し、これまで各地で活発に実施されてきた社会実験の実施状況をリストアップし、目的や内容による類型化を行い、特徴や傾向の把握を行った。 本研究テーマであるストリートのマネジメントは国内外において、地域の主体性や歩行者優先の観点から実践的・萌芽的な取り組みが進行しているが、今年度はストリートマネジメントの「公共性概念」の検討につなげるための網羅的、時系列的な整理と個別事例の実態把握・整理に注力し、上記の成果を得ることができ、一部を学会等で公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に基づき国内外における調査の実施等を通じて、初年度の研究段階として国内外の状況を網羅的な把握と類型化ができた。また、国内外の個別調査としては、国内では旭川市、海外では米国・ニューヨーク市、韓国・ソウル等の先進的な取り組み事例の個別現地調査やヒアリング調査、資料収集が実施でき、順調に遂行できたと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の研究については、本研究課題に関連して国内外で実践的な観点からの研究を強化するために研究協力者を増員して臨むこととする。
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Research Products
(3 results)