2016 Fiscal Year Annual Research Report
Sequential upgrading and conversion of biomass with intermediate recycling system
Project/Area Number |
26249120
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林 潤一郎 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (60218576)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 真二 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教 (70588889)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | リグニン / 解重合 / 水素化 / 水素化分解 / 密度汎関数理論 / 水素化触媒 / バイオチャーアシステッド水電解 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の当初目標は27年度までの研究によって達成済みとの認識のもと、平成28年度は、(a)リグニンの水素化(芳香族環の水素添加)および水素化分解(モノマー間架橋切断)に関する実験・理論的展開研究を実施し、新知見を得た。さらに、これまでに報告例がない(b)リグニンの熱分解特性に及ぼす事前水素化の影響に関する研究を実施し、新知見を得た。以上の実績・成果に加えて、改質バイオマスの熱分解・炭化、ガス化によって必然的に生成するチャー(バイオチャー)の新規転換法、すなわち、(c)バイオチャー・アシストによる低電圧駆動(高効率)水電解を提案し、革新的水素製造・バイオチャーの電気化学的ガス化法としての有効性を世界に先駆けて示した。 (a)では、よく知られた前駆体(Ni2+)と還元剤(NaBH4)の組合せによって従来にない高い分散性、活性、安定性を持つNi触媒(担体:HZSM-5)を調製する新手法を密度汎関数理論(DFT)に基づいて提案し、その有効性を触媒微細構造解析および触媒活性・安定性評価によって明らかにした。(b)水素化では、リグニンC 1 molあたり0.3~0.4 molのHを添加すると、熱分解時のチャー収率が劇的(1/5)に低下することを示した。これには、脂肪族環からの活性水素供与、水素化時の解重合(水素化分解)および架橋前駆体としての酸素官能基の一部除去が寄与した。リグニンのchar-less熱分解の可能性を示した。リグニンの水素化分解に関しては、典型的な5種のモノマー間架橋の接触水素化分解をDFTによって検討し、3種の架橋の切断は容易だが、残り2種の切断は圧倒的に速度が小さいことを明らかにした。(c)では、酸性水にbiocharを添加することによって水素発生に必要な電極間電位が0.5 Vまで低下すること、を実験的に示し、電気化学的活性に必要なチャー物性も把握した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] Biochar-assisted water electrolysis2016
Author(s)
Rei Nakamoto, Ri Chin, Shinji Kudo, Koyo Norinaga, Jun-ichiro Hayashi
Organizer
The 26th International Symposium on Chemical Engineering
Place of Presentation
Seagaia Phoenix Center, Miyazaki, Japan
Year and Date
2016-12-06 – 2016-12-08
Int'l Joint Research