2014 Fiscal Year Annual Research Report
分子フェノロジー:植物季節応答の自然条件下における機能
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26251043
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
工藤 洋 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (10291569)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分子生態 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物フェノロジーは、地球温暖化が生態系に及ぼす影響として最初に変化する。そのため、植物季節の診断・予測技術の重要性が増してきている。従来、展葉・開花といったフェノロジーイベントを環境履歴に当てはめて研究がなされてきた。しかし、最近では花成制御遺伝子が多数同定され、遺伝子発現を植物の内的状態として解析する「分子フェノロジー」研究が可能となった。本課題の目的は、分子表現型の季節変化「分子フェノロジー」を解析し、植物が野外の複雑な環境に応答する仕組みを明らかにすることである。そのために、自然集団において、年間時系列サンプルを対象に次世代シーケンサを用いたRNA-seqを並行して行い、発現とヒストン修飾の季節スケジュールを数千~数万の遺伝子について明らかにする。また、ヒストン修飾状態が季節変化を示すゲノム領域をスクリーニングする。 兵庫県多可郡多可町のハクサンハタザオ自然集団を対象に研究をおこなった。2014年4月と5月は、毎週現地調査を実施した。この時期はハクサンハタザオの開花期であるために、さらに野外調査を重点的に行った。これらのサンプル、および同調査地から得られていたサンプルのライブラリ調整を実施し、次世代シーケンサを用いた発現および多型解析を実施した。得られたデータは1次解析を実施し、2次解析が可能な状況となった。圃場およびインキュベータにおける栽培実験を実施するための準備をするとともに、種子採集に着手した。 上記のサンプリング、データ解析結果は基盤研究(S)「自然条件下における生物同調現象」において、引き続き解析を実施する。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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