Rice breeding strategy with the use of active transposable elements

2018 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 26252002
• Research Institution: Kyoto University
• Principal Investigator: 奥本 裕 京都大学, 農学研究科, 教授 (90152438)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 寺石 政義 京都大学, 農学研究科, 講師 (80378819) ; 吉川 貴徳 京都大学, 農学研究科, 助教 (00721606) ; 築山 拓司 近畿大学, 農学部, 准教授 (00423004)
• Project Period (FY): 2014-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: イネ / 転移因子 / ゲノム / MITE

Outline of Annual Research Achievements

イネゲノムで例外的に高い転移活性を有する転移因子mPingの転移がイネゲノムに及ぼす効果を検証するため、mPing挿入によって種々の環境ストレス条件下の遺伝子発現を改変してストレス耐性獲得に繋げる技術開発を試みた。
まず、銀坊主集団10,000個体をガラス室で栽培し、15日齢の幼苗に塩処理を施して耐性個体を目視で選抜した。選抜した181個体は自殖により種子増殖し次代系統を育成して同様に耐塩性系統を選抜した。その結果5系統が選抜できた。
次に、耐塩性系統の葉身から抽出したDNAを用いて、次世代シーケンスにより耐塩性系統がもつmPing隣接配列を網羅的に解析した結果、5系統から2,085個の特異的なmPing挿入が検出された。検出した挿入のうち、遺伝子内または遺伝子の500bp以内の新規挿入を抽出し、29の挿入を耐性獲得と関連する候補挿入とした。候補挿入の遺伝子型と個体の耐塩性との関連を調べた結果、157のOs05g0320300上流237bpに挿入したmPing挿入が葉身の枯死率と関連していた。残り4系統は耐性と関連するmPing挿入を特定できなかった。
さらに、対照区と塩処理区におけるOs05g0320300の発現量を調べた結果、157は対照区において原品種の0.4倍、塩処理区においては原品種の12.7倍の発現量を示した。また、12日齢の幼苗への塩ストレス条件下で、157の葉身の枯死率が減少した。また、地上部と根のNaイオン濃度、根のNaイオン／Kイオン比が157では低下していた。以上のことから、多様なmPing挿入が蓄積した銀坊主集団からはストレス耐性を獲得した個体を選抜できることが明らかになった。

Research Progress Status

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。