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2014 Fiscal Year Annual Research Report

MPSTから探る精神疾患の新しい病理パラダイム

Research Project

Project/Area Number 26253066
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

吉川 武男  独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, チームリーダー (30249958)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山田 和男  独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 副チームリーダー (10322695)
豊田 倫子  独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 専門職研究員 (20392045)
渡辺 明子  独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (40210992)
前川 素子  独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (50435731)
大西 哲生  独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (80373281)
豊島 学  独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 基礎科学特別研究員 (90582750)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords脳神経疾患 / 遺伝子 / 生理活性
Outline of Annual Research Achievements

再現性の検討・疾患特異性の検討:統合失調症毛髪でのMPST発現量の増加は、当初患者群50名、対照群50名で行ったが、再現性を確認するためにその後サンプルサイズを患者群149名、対照群166名まで拡張した。この拡張したサンプルセットでも有意差が確認された(P = 0.0060)。検体採取時年齢、発症年齢、服薬量、罹病期間等の交絡因子の影響は認められなかった。疾患特異性に関しては、双極性障害、自閉症の死後脳を用いて検討したが、MPST発現量には対照群と有意差は見られなかった。ただ、統合失調症死後脳と比較してサンプル数が少ないので、検出力の問題は残る。
毛根幹細胞におけるMPST発現量:免疫組織化学の結果、outer root sheathとinner root sheathに発現していることが判明した。
H2Sとの関連検討:H2S産生に関与するMPST以外の他の2つの酵素遺伝子、CBSとCTHの発現量を各種検体を用いて解析した結果、両遺伝子とも統合失調症死後脳で有意に発現が増加していた。
マウスを用いた研究:統合失調症で認められたH2S産生に関与する3遺伝子の発現上昇は、疾患病理として想定されている慢性軽度炎症性ストレスに対する代償性変化なのか、あるいはよりプライマリーな病理なのかを検討するために、元々プレパルス抑制(PPI)が減弱しているC3系統とPPIが良好なB6系統を用いて検討した。両系統のマウスにH2S発生剤を2週間投与後PPIを測定したところ、C3系統のPPIはさらに悪化し、B6系等のPPIには変化がなかった。この結果から、統合失調症におけるH2S産生に関与する遺伝子の発現上昇は、炎症や酸化ストレスの代償性変化でない可能性が考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の作業仮説を支持するエビデンスが、順調に積み上がっている。

Strategy for Future Research Activity

より確かで直接的なエビデンスを得るためと、メカニズム解明研究のため、遺伝子改変マウスを作成する方針である。

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Published: 2016-06-01  

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