2017 Fiscal Year Annual Research Report
Country-by-country comparison study on business continuity management(BCM) which corresponds to External Risk
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26257102
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長平 彰夫 東北大学, 工学研究科, 教授 (10323122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 修一 立命館大学, テクノロジー・マネジメント研究科, 教授 (00326539)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 事業継続マネジメント(BCM) / 事業継続計画(BCP) / 外部リスク / サプライチェーンマネジメント / 自動車部品企業 / リスクマネジメント / 構造方程式モデリング / ビジネスインパクトアナリシス(BIA) |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、次の分担で、各項目について研究を実施した。(1)先行文献調査・分析(長平、石田、石原、中村、王、河合、小林、ユン):前年度までの先行文献調査での北米、欧州にとどまらず、中国、台湾、韓国、東南アジアにも文献調査対象地域を拡げ、基礎理論に依拠しながら、リスクマネジメント理論、BCM理論、サプライチェーンマネジメント理論の新たな体系化を試みた。(2)海外現地調査(長平、石田、石原、中村、王、河合、小林、ユン、Sheh):平成28年度に引き続き、北米は、研究協力者の中村(オムロン株式会社)、欧州(長平、石原)、中国(She Shuo、王)、台湾(長平、石原)、での現地調査を実施した。調査の具体的内容は、現地企業や類似研究分野の研究者を擁する大学を訪問して、インタビュー調査、アンケート調査の依頼、文献等の収集を行った。特に、欧州のイタリアは、近年、洪水と干ばつ・森林乾燥が同居し、異常気象による寒波・大雪や猛暑、山火事なども頻発している。このため、自動車部品企業は、他の欧州諸国と比較してBCMに大変力を入れており、個別企業だけでなく、地域も巻き込んだLCM(Local Continuity Management)により地域インフラの途絶等にも対応できるよう広範囲の自然災害対策を実施していた。(3アンケート調査の実施及びデータ解析(長平、石田、石原、中村、王、Montshiwa、ユン):平成27年度に確定した分析のフレームワーク及び分析方法を使用して、米国、欧州、アジアを対象としたアンケート調査を電子メールにて実施した。収集したアンケート調査データは、108社(有効回答78社)であり、このデータを構造方程式モデリング(SEM)のソフトウェアであるSmartPLS2.0を使用して解析を行い、BCMが企業の競争優位性に貢献することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)先行文献調査・分析(当初計画比進捗率100%):前年度までの先行文献調査での北米、欧州にとどまらず、中国、台湾、韓国、東南アジアにも文献調査対象地域を拡げ、基礎理論に依拠しながら、リスクマネジメント理論、BCM理論、サプライチェーンマネジメント理論の新たな体系化を試みた。当初計画よりも調査対象文献が増えたが、新たに台湾大学の研究者などの尽力で計画通りの進捗率を達成した。(2)海外現地調査(当初計画比進捗率90%)・事例調査:平成28年度に引き続き、北米は、研究協力者の中村(オムロン株式会社)が実施した。欧州(長平、石原)、中国(She Shuo、王)、台湾(長平、石原)、での現地調査も予定通り実施した。調査の具体的内容は、現地企業や類似研究分野の研究者を擁する大学を訪問して、インタビュー調査、アンケート調査の依頼、文献等の収集を行った。(3アンケート調査の実施及びデータ解析(当初計画比率100%):27年度に確定した分析のフレームワーク及び分析方法を使用して、北米、欧州、アジアを対象としたアンケート調査を電子メールにて実施した。オムロン株式会社などのグローバルに部品を仕入れている企業の協力を得られたことからこれら企業のグローバル取引先にも積極的に声がけをしてもらったことにより回収数はSmartPLS2.0での解析に必要な30サンプルを大幅に超える108社(有効回答78社)となった。したがって、アンケート調査データは、構造方程式モデリング(SEM)のソフトウェアであるSmartPLS2.0を使用して統計解析を行うことが可能となり、その結果については、論文及び国際学会発表によって内容を公開することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、最終年度であり、次の項目について研究を実施する。 (1)先行文献調査・分析(長平、石田、石原、中村、河合、ユン):先行研究についてレビューを行う。平成28年度、平成29年度に実施した先行文献調査では、欧州、北米にとどまらず、中国、台湾、韓国、東南アジアにも文献調査対象地域が拡がっている。平成30年度は、こうした地域的な拡がりも考慮して、基礎理論に依拠しながら、リスクマネジメント理論、BCM理論、サプライチェーンマネジメント理論の新たな体系化を試みる。 (2)海外現地調査(長平、石田、石原、中村、河合、ユン、Seah、Wan):平成30年度は、今までの研究成果について調査地域の協力大学に依頼してミニ・コンフェランスを開催するとともに、欧州(長平、石原、石田)、中国(長平、Seah、Wan)、台湾(長平、石原)、韓国(長平、ユン)での現地調査を実施する。具体的には、自動車部品企業が立地している欧州(ドイツ、スペイン、ポルトガル)、中国上海・武漢・大連、台湾、韓国の大学研究者や企業を訪問するなど文献等の収集と現地調査を行う。 (3)アンケート調査のデータ解析(長平、石田、石原、中村、Montshiwa、ユン):前年度までに収集した各地域別のデータを共通の分析フレームワーク及び分析方法を使用して、比較分析を行う。今までのsmartPLS2.0を単体で使用しての分析ではなく、samrtPLS2.0を使用したSEM)のソフトウェアであるSmartPLS2.0-MGAを使用して解析を行う。(4)研究成果の発表(長平、石田、石原、中村、Montshiwa):本年度は最終年度なので、26年度からの研究成果について、海外調査が終了する10月以降に東京都と大阪市において国内企業、一般国民を対象に発表会を開催する。
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Research Products
(5 results)