2014 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアに渡来・起源した作物資源の遺伝的評価と開発的研究(第2次)
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26257409
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
加藤 鎌司 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (40161096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 純 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00192998)
田中 克典 弘前大学, 人文学部, 特任助教 (00450213)
西田 英隆 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (30379820)
辻本 壽 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (50183075)
佐藤 和広 岡山大学, 資源植物科学研究所, 教授 (60215770)
柏木 純一 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (60532455)
田中 裕之 鳥取大学, 農学部, 准教授 (70283976)
笹沼 恒男 山形大学, 農学部, 准教授 (70347350)
久野 裕 岡山大学, 資源植物科学研究所, 助教 (70415454)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / イスラエル:ヨルダン:グルジア:インド:ベトナム / 遺伝資源 / 生物多様性 / 育種 / オオムギ / コムギ / ダイズ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究班を構成する下記の4グループが主に各作物の起源地周辺地域から東アジアに至る地域を訪問し,のべ4回にわたって現地調査を行い,現地研究者とともに共同研究を実施した.その概要は下記の通りである.
1.オオムギ・コムギグループ;イスラエルのエルサレム・ヘブライ大学およびヨルダンの国際乾燥地農業研究センターを6月~7月に訪問し,中東地域におけるムギ類遺伝資源の分布状況と,将来的な共同調査について打ち合わせた.ロシア・N.I.バビロフ研究所の協力の下に,グルジアにおいてオオムギ・コムギ遺伝資源の調査・収集を8月10日から13日間行った.採集地域は国土の北部を中心とする標高142~2,147mの地域であり,40カ所においてコムギ・オオムギの栽培種・近縁植物の合計77点を収集した. 2.ダイズグループ;ダイズの乾燥抵抗性改善を目的として,新たな遺伝資源を獲得するために,インドのハイデラバードに所在するICRISATを12月に訪問して,WVCの所長であるEasdown博士を始め,研究スタッフと協議した.その結果,WVCのダイズ遺伝資源の分譲について同意が得られたので,インドの植物防疫所を経由してICRISATに導入して増殖を行った.ダイズ遺伝資源の選定と合意文書締結にインド側が時間を要したため, 当初予定していたダイズ遺伝資源の栽培試験を行うことはできなかった. 3.メロングループ;ベトナム・フエ大学との共同研究として,7月にベトナム中央部と南部の11州にて,Cucumis属の栽培植物および野生種に関する現地調査を行った.収集サンプルは80点でありフエ大学にて保存している.これらのうち,メロン遺伝資源は栽培試験により,マクワおよびシロウリで構成されていることを確認できた.また,系統によっては種子サイズ変異が高く,多様な変異を含んでいる可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ダイズグループではインドでのダイズ遺伝資源を用いた特性評価研究を開始するための準備を進めたが,WVCから分譲されるダイズ種子選定と合意文書締結にインド側が時間を要したため,現地での播種適期を逃してしまい,当初予定していた栽培試験の実施には至らなかった.しかしながら,栽培試験に必要なダイズ遺伝資源の種子準備が完了したので,次年度には実施できることになった. またメロングループは当初計画ではミャンマーでの現地調査を予定していたが,現地との調整がうまく進まなかったために次年度に延期し,ベトナムでの現地調査を実施した.これにより貴重な遺伝資源を収集することができた. オオムギ・コムギグループについては当初計画通りに現地調査ならびに遺伝資源の収集を行うことができ,作物資源の遺伝的評価と開発的研究のための研究基盤を拡充することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
作物遺伝資源の現地調査においては,現地研究者との信頼・協力関係ならびに現地政府機関の許可が不可欠である.従って,基本的には当初計画通りに実施する予定であるが,状況に応じて調査地域・時期などを変更するなどの対応を考える予定である.
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Natural variation in the genes responsible for maturity loci, E1, E2, E3 and E4 in soybean.2014
Author(s)
Tsubokura Y, Watanabe S, Xia Z, Kanamori H, Yamagata H, Kaga A, Katayose Y, Abe J, Ishimoto M, Harada K
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Journal Title
Annals of Botany
Volume: 113
Pages: 429-441
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] A new dominant gene E9 conditions early flowering and maturity in soybean.2014
Author(s)
Fanjiang Kong, Haiyang Nan, Dong Cao, Ying Li, Fangfang Wu, Jialin Wang, Sijia Lu, Xiaohui Yuan, Elroy R. Cober, Jun Abe, and Baohui Liu
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Journal Title
Crop Science
Volume: 54
Pages: 2529-2535
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] ラオス在来Cucumis属遺伝資源の形態および遺伝的特性2014
Author(s)
田中克典, 杉山充啓, 斎藤新, Vilayheuang Koukham, Chanthanom Deuanhaksa, 松永啓, 齊藤猛雄, 坂田好輝, 加藤鎌司
Organizer
日本育種学会 第126回講演会
Place of Presentation
南九州大学(宮崎県都城市)
Year and Date
2014-09-26 – 2014-09-27
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