2015 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアに渡来・起源した作物資源の遺伝的評価と開発的研究(第2次)
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26257409
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
加藤 鎌司 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (40161096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 純 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00192998)
佐藤 和広 岡山大学, 資源植物科学研究所, 教授 (60215770)
西田 英隆 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (30379820)
辻本 壽 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (50183075)
田中 克典 弘前大学, 人文学部, 特任助教 (00450213)
柏木 純一 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (60532455)
田中 裕之 鳥取大学, 農学部, 准教授 (70283976)
笹沼 恒男 山形大学, 農学部, 准教授 (70347350)
久野 裕 岡山大学, 資源植物科学研究所, 助教 (70415454)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / 中国:インド:カンボジア:ベトナム / 遺伝資源 / 生物多様性 / 育種 / オオムギ / コムギ / ダイズ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究班を構成する下記の4グループが主に各作物の起源地周辺地域から東アジアに至る地域を訪問し,のべ6回にわたって現地調査を行うとともに,現地研究者を招聘して共同研究を実施した.その概要は下記の通りである.
1.オオムギ・コムギグループ;中国科学院昆明植物研究所の協力の下に,中国青海省においてオオムギおよびコムギ遺伝資源の調査収集を8月6日から12日間行った.採集は2班に分かれて実施し,コムギ・オオムギの栽培種および近縁植物について北部班は標高2,713~3,334mの24カ所で合計73点,南部班は標高2,789~4,543mの31カ所で合計101点を調査・収集した. 2.ダイズグループ;WVCから導入された遺伝資源の栽培試験をICRISATにおいて実施し,1月にシリンダーライシメトリック法を用いてダイズの乾燥耐性を評価した.また,9月には中国科学院東北地理学及び農業生態学研究所(NEIGAE)を訪問し,中国東北部と極東ロシアの早生ダイズの非感光性獲得に関する遺伝解析を実施しするとともに,長江下流域の大豆栽培の現地調査を行った.3月にはNEIGAEから孔凡江博士を招聘し,前プロジェクトで中国南部ならびにミャンマーで収集したダイズ在来系統の短日下での開花様式を評価した. 3.メロングループ;乾季の11月にカンボジアを訪問し,CARDIとの共同研究として東部の7州において現地調査を実施した.収集品はメロンを中心に143点のウリ科栽培植物である.ベトナムでの調査はフエ大学との共同研究として,乾季の11月~12月に中央部と南部の高原地帯にて実施した.在来メロン41点を収集したが,Cucumis属野生種を確認することはできなかった.中国雲南省の調査は昆明植物研究所との共同研究として,2月~3月に雲南省南西部の少数民族地域においてCucumis属の栽培植物と野生種について調査を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
メロングループは昨年度に実施できなかったミャンマーでの現地調査にむけて現地との調整を進めていたが,うまく進まなかったために,当初計画策定の段階でカンボジアでの現地調査に集中することにした.しかしながら,並行して準備を進めていたベトナムのフエ大学および中国の昆明植物研究所との交渉が予想以上に順調に進んだために, カンボジア東部に加え,ベトナム南部と,ミャンマー東部に隣接する中国雲南省での現地調査を実施し,在来メロン系統の収集,利用に関する情報収集および野生種の分布状況を確認することができた. ダイズグループでは当初計画通りに,前年度に実施できなかったインドのダイズ遺伝資源を用いた特性評価研究を開始することができた. また,ダイズグループ,オオムギ・コムギグループともに当初計画通りに現地調査ならびに遺伝資源の収集を行うことができ,作物資源の遺伝的評価と開発的研究のための研究基盤を拡充することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
作物遺伝資源の現地調査においては,現地研究者との信頼・協力関係ならびに現地政府機関の許可が不可欠である.従って,基本的には当初計画通りに実施する予定であるが,状況に応じて調査地域・時期などを変更するなどの対応を考える予定である.
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Research Products
(25 results)
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[Journal Article] A Single-Nucleotide Polymorphism in an Endo-1,4-β-Glucanase Gene Controls Seed Coat Permeability in Soybean.2015
Author(s)
Seong-Jin Jang, Masako Sato, Kei Sato, Yutaka Jitsuyama, Kaien Fujino, Haruhide Mori, Ryoji Takahashi, Eduardo R. Benitez, Baohui Liu, Tetsuya Yamada, Jun Abe
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Journal Title
PLoS one
Volume: 10
Pages: e0128527
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] The Soybean-Specific Maturity Gene E1 Family of Floral Repressors Controls Night-Break Responses through Down-Regulation of FLOWERING LOCUS T Orthologs.2015
Author(s)
Meilan Xu, Noriko Yamagishi, Chen Zhao, Ryoma Takeshima, Megumi Kasai, Satoshi Watanabe, Akira Kanazawa, Nobuo Yoshikawa, Baohui Liu, Testuya Yamada, Jun Abe
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Journal Title
Plant Physiology
Volume: 168
Pages: 1735-1746
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] カンボジア東部・西部の在来メロンにおける果実および種子の多様性2016
Author(s)
田中克典, Duong Thanh Thuy, 山下洋士, 松永啓, 松島憲一, Seang Layheng, Simso Theavy, Sakhan Sophany, 友岡憲彦, 加藤鎌司
Organizer
日本育種学会 第129回講演会
Place of Presentation
横浜市立大学(神奈川県横浜市)
Year and Date
2016-03-21 – 2016-03-22
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