2019 Fiscal Year Annual Research Report
Constructing state-space models that fit hierarchical networks to multitude of event sequences
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26280007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
篠本 滋 京都大学, 理学研究科, 准教授 (60187383)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 統計的因果性の解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は,同時計測された神経スパイク列の相互相関からニューロン間の結合(脳の回路図)を高精度で推定する解析法シナプス結合を推定する枠組みを構築し,論文「Reconstructing Neuronal Circuitry from Parallel Spike Trains.R. Kobayashi, S. Kurita, A. Kurth, K. Kitano, K. Mizuseki, M. Diesmann, B.J. Richmond, and S. Shinomoto, Nature Communications (2019) 10:4468.」を発表した.神経信号から結合を推定する考え方そのものは50年以上前から提案されていたが,神経信号には結合による直接の影響のみならず,その他の神経細胞を介した間接的な影響や外部信号の影響も加わっており現象が複雑で,これまで信頼性の高い推定が出来なかった.我々は,並列信号時系列の相互相関に機械学習で確立した一般化線形モデルを利用して外部信号の影響を消し,ニューロン間の神経結合を抽出する枠組みを構築した.その結合推定の精度を評価するために1000個のホジキンハクスリーモデルのシミュレーション,10000個の積分発火モデルのシミュレーションを行い,それらのデータを用いて推定精度を検証した結果,新手法は従来手法に比べて,はるかに高い推定精度を有することを確認した.最後に解析手法をラットから計測された実験データに適用し,神経細胞間の神経結合を推定した.推定結果がスパイク波形や神経活動の様子などから専門家が推定した興奮性・抑制性細胞の区別と一致していることを確認した.この研究にはドイツと米国の研究者に参画していただいたが,これも科学研究費の補助によって研究交流を行ったことにも支えられており,国際性豊かな研究成果となった.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)