2015 Fiscal Year Annual Research Report
5.5次元設計時代のグリーンマイクロアーキテクチャの創成
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26280011
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
江川 隆輔 東北大学, サイバーサイエンスセンター, 准教授 (80374990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 十兵衛 山形大学, 理工学研究科, 助教 (30361273)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 三次元集積技術 / TSV / 演算回路 / マイクロアーキテクチャ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は本研究課題で掲げた以下の3項目に関する研究を遂行した. 項目1.さまざまな回路規模・設計における垂直積層技術の有効性 項目2.三次元積層技術の潜在能力を引き出す事が可能な設計方法 項目3.性能・電力・設計コストを考慮した5.5 次元グリーンマイクロアーキテクチャ設計 項目1に関しては,昨年度までに構築した評価環境を用いて,三次元積層メモリとマルチコアプロセッサをシリコンインターポーザーに実装した計算システムの性能評価を行い,三次元積層技術より与えられる高いメモリバンド幅を活用出来ないアプリケーションが存在し,メモリシステムのエネルギ効率の低下を招く場合があることを明らかにした.また,項目2に関しては,中規模の回路として,倍精度の浮動小数点積和演算回路を対象に細粒度,粗粒度積層を適材適所で使い分けることで演算回路の遅延時間縮小,消費電力削減が可能であることを明らかにするとともに,エネルギ効率を向上可能な回路分割手法を提案している.項目3においては,項目1,2で得られた知見に基づき,垂直積層技術下におけるラストレベルキャッシュの電力効率化手法,マルチチャネルメモリのためのアドレスマッピングを提案し,その有効性を明らかにした.これらの成果の一部は高性能計算に関する国際会議ISC2015における招待講演,国際会議,国内研究会等で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
設定した各研究項目において,当初の計画通りに検討を進め,最終年度の取りまとめに向けた用意が出来ていると判断している.
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には当初の計画通りに,先に掲げた各研究項目の深化させながら,項目1,2において得られた成果に基づいた性能・電力・設計コストを考慮した5.5 次元グリーンマイクロアーキテクチャ設計に取り組む.特に設計コストを意識したアーキテクチャ設計,信頼性を考慮した設計手法の確立に取り組む予定でいる.
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Causes of Carryover |
差額が生じた理由としては,(1)旅費の支出,(2)その他の支出が想定より少なかったことが上げられる.旅費や会議参加費に関しては,調査よりも研究推進に注力したため出張の回数が想定よりも少なく,それに伴う支出が抑えられたと考えている.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度は,得られた成果をこれまで以上に積極的に発表する予定でおり,28年度に繰り越した経費は,引き続き本研究を効率的に推進するために適切に利用していく.具体的には積極的な成果発表の旅費,論文印刷費による利用,追加の計算環境の導入による研究の効率化を図る予定でいる.
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Research Products
(6 results)