2014 Fiscal Year Annual Research Report
身体的引き込みによる生活基盤感情移入インタフェース
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26280077
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
渡邉 富夫 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (30167150)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | マルチモーダルインタフェース / ユーザインタフェース / 身体的コミュニケーション / 身体的インタラクション / コミュニケーション支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究開発の道具立てとして、これまでに開発したシステムを基盤として下記のシステムを開発した。 (1)アバタを介したコミュニケーションを支援する音声駆動型身体的引き込み影システム アバタを介したコミュニケーションを支援するインタフェースとして、身体と非分離な関係である影を用いたインタラクション支援システムを開発している。本システムは、引き込み反応の典型であるうなずき反応をアバタの影に重畳合成することで、実体であるアバタのうなずきを想起させ、自他非分離なかかわりの場を創出する。また、開発したシステムを用いて日常会話を想定したコミュニケーション実験を行い、開発したシステムの有効性を示している。 (2)微笑みと視線モデルを適用した音声駆動型身体的引き込みキャラクタシステム コミュニケーション実験により対面コミュニケーション時における人間の視線行動を解析し、その解析結果に基づいて、発話音声から豊かな視線や表情を生成する視線モデルと微笑みモデルを提案している。これらのモデルを音声駆動型身体引き込みキャラクタに適用し、従来のうなずきや身体動作に加え、視線や表情等の豊かなノンバーバル情報を表現できる音声駆動型身体的引き込みキャラクタシステムを開発している。コミュニケーション実験を行い、官能評価により開発したシステムの有効性を示している。 (3)音声駆動型身体的引き込みキャラクタを用いたボイスメッセンジャーシステム 留守番電話や電子メールなどのリアルタイム性を必要としない非同期システムに身体的引き込み反応や情動表現を導入することを想定して、音声入力またはテキスト入力からキャラクタの動作を発話音声のタイミングに同期させる手法を提案し、提案手法を適用した音声駆動型身体的引き込みキャラクタを用いたボイスメッセンジャーシステムを開発している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
身体的インタラクション・コミュニケ-ションの引き込みに基づく感情移入インタフェースの基盤となるシステムを開発展開し、その有効性を評価することで、更なるシステム開発を進めており、生活基盤感情移入インタフェースの開発に向けておおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、研究室でのシステム開発・モデル実験だけでなく、開発したシステムを実演展示等で学会はもちろん広く社会に公開することで、一般の人々からフィートバックも大事にして研究開発を推進する。
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Causes of Carryover |
海外での国際会議(HCII 2014)出張予定が学内業務と重なって出席できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度、同じく国際会議(HCII 2015)の海外出張を予定している。
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Research Products
(30 results)