2014 Fiscal Year Annual Research Report
大規模グラフストリームからのリアルタイム情報抽出基盤
Project/Area Number |
26280112
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田島 敬史 京都大学, 情報学研究科, 教授 (60283876)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 保志 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (30466411)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | イベントストリーム / マイクロブログ / ストリームマイニング / 情報フィルタリング / 推薦システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,グラフ上の情報の流れの時間的変化のモデル化,分析に関する研究を進めた.一つ目の成果は,web上の様々なページへの様々なユーザによるアクセスや,様々な感染症の同時期における症例数の増減などのように,複数のイベントストリームが同時進行で進んでいく様子を表すデータから,特徴的なパターンやパターンの変化,外れ値などを効率的に発見する手法群の開発である.様々な実データに基づく実験により,本研究で開発した手法が,既存手法よりもはるかに高効率で,かつ,より有効なパターンを発見できることを確認した.本年度の二つ目の成果は,ソーシャルネットワークサービス上の情報転送のモデルに関するものである.このような情報転送では,より有用な情報を,その情報の到着からできるだけ早く転送し,かつ,情報過多を防ぐため,一定時間内に転送する情報量を一定量以内に抑える必要がある.その場合,多くの情報を見てから転送する情報を選択する方が,より良い情報を選択できるが,その代わり情報の到着から転送までの時間は長くなり,その反対に,情報到着後すぐに転送をすると,後により良い情報が来ても情報量の制限のために転送できないという,質と早さのトレードオフが生じる.そこで,過去のメッセージ到着数の変化から今後の到着数を予測し,適切な情報転送を行うシステムを開発した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果を既に複数の重要国際会議で発表しており,順調に成果が出ている.
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度に大きな成果を得ている,同時進行する複数のイベントストリームの分析技術について,引き続き研究を行う予定である.また,来年度は,ソーシャルネットワークなどのグラフにおけるグラフ構造自体の時間的変化についてのモデル化に関する研究も予定している.
|
Causes of Carryover |
年度末に予定していた消耗品の購入が研究の軽微な予定変更により次年度になったため.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度において予定通り支出する.
|