2015 Fiscal Year Annual Research Report
プログラム言語に非依存なプログラミング教育環境の構築と評価
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26280129
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
筧 捷彦 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20062672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松澤 芳昭 青山学院大学, 社会情報学部, 助教 (40517017)
坂本 一憲 国立情報学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 助教 (60609139)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | プログラミング教育 / 他プログラミング言語翻訳 / 抽象構文木 / プログラミング言語 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は言語翻訳に基づく言語非依存な教育環境及び解析環境の開発基盤を構築することを目的としていた。具体的には、言語翻訳システムを活用した言語変換の機能を利用することで、学習者自身が自由にプログラミング言語を選択してプログラミングを学習できる教育環境の研究開発に取り組んだ。新たにJavaScript言語に対応することで、一般的なプログラミング言語とは異なり、Webブラウザさえ用意すればコンパイラやエディタなどの開発環境を用意しなくとも、プログラミングを行うことができるように改良を行なった。
言語翻訳システムの開発に加えて、プログラミング言語を選択できる環境を利用することで、どのような学習効果が得られるか、学習者はどのようにプログラミング言語の選択を切り替えるか、プログラミング言語の選択と自己評価の関係性などを明らかにした。
また、学習者がプログラミングに取り組んでいる際の細かなログデータを収集する機能の開発に取り組み、分析結果から得られた知見について論文執筆および研究発表を行なった。具体的には、学習者のコンパイルエラーに関するデータを収集して、エラー内容を分析することで、学習者のプログラミングに対する学習曲線を明らかにした。その他に、パソコンを利用せずにプログラミング教育を行うための方法に関して論文執筆を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
言語翻訳システムの改良、言語翻訳をプログラミング教育に導入することによる教育効果の検証、学習者がプログラミングに取り組む際のコンパイルエラーの分析について研究活動が進んでいる。その結果、平成26年度は国際的なトップカンファレンスに採択、平成27年度は論文誌に2件採択されるなど、順調に研究結果の公開が進んでいる。また、教育効果や開発システムの評価は平成28年度の項目であるのにも関わらず、既に評価実験によって得られた結果を論文等で発表を行なっており、既に、平成28年度の計画内容についても成果が出つつある状況である。 以上を踏まえて、研究はおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は研究成果の教育現場への導入を通した、言語選択による教育効果の評価を予定している。前述の通り、既に教育効果の評価や分析の実施にも着手しており、平成27年度と同様のアプローチで教育現場への導入を進めていくことを予定している。
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Causes of Carryover |
当初計画していた研究補助員の雇用が十分にできず、それに関連して、予定していた研究活動ができなかったため、次年度使用額が発生しました。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は研究補助員等を雇用して、研究成果の評価実験等を進める予定であり、既に、雇用を予定している学生から内諾を得ております。予定通りに彼らとの雇用契約が結ばれれば、結果としては、次年度使用額も含めて当初の予定通り研究費を活用して研究活動を実施できる見込みです。
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Research Products
(8 results)