2017 Fiscal Year Annual Research Report
有機修飾無機層間化合物による非イオン性有機化合物の選択的認識・捕捉機能の開拓
Project/Area Number |
26281036
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
亀田 知人 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60333895)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | モンモリロナイト / 有機修飾 / 芳香族カチオン / 合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
モンモリロナイト(MMT)は、2:1型層状ケイ酸塩の一種であり、八面体シート内の3価→2価カチオンの同型置換により、四面体シート表面に負電荷が生じるため、層間内でカチオン交換能を有する。本研究では、芳香環同士に働く相互作用を利用して、層間に種々の芳香族カチオンをインターカレートした有機修飾MMTを用いて水溶液中からの芳香族化合物の選択的捕捉を試みる。本年度は、有機修飾MMTの合成について検討した。 60℃に保持しつつ150rpmで攪拌した0.05Mのテトラフェニルホスホニウム(TPP)、アミルトリフェニルホスホニウム(AmylTPP)、メチルトリフェニルホスホニウム(MTPP)、ベンジルトリフェニルホスホニウム(BTPP)、アセトニルトリフェニルホスホニウム(ATPP)溶液200ml中に、MMTを17.4 g [0.1Mに対して有機カチオン/MMTのカチオン交換容量(CEC)モル比1.0当量]添加した。2時間反応させた後、濾過、洗浄により得られた生成物を減圧乾燥させ、固体をXRD、濾液をHPLCにより分析した。 XRD分析の結果、MMTの層間隙は3.3Åであった。一方、TPP型、AmylTPP型、MTPP型、BTPP型、ATPP型の層間隙は9.2、7.7、6.2、8.0、7.9Åであった。各物質で層間隙が増加したことより、層間への有機カチオンのインターカレートが示唆された。また、HPLC分析の結果、CECに対して、各々50%の有機カチオンを含有していた。以上の結果から、各合成において有機修飾MMTが生成したと言える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、層間化合物の対象を広げて、モンモリロナイトを用いて、有機修飾物質を合成することができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究計画に記載した通り、平成30年度の研究計画を粛々と進める。
|
Causes of Carryover |
30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
30年度が最終年度であるため、記入しない。
|