2014 Fiscal Year Annual Research Report
微生物により生成される新規蓄放電物質の生成機構の解明
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26281038
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| Research Institution | Shizuoka University |
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Principal Investigator |
二又 裕之 静岡大学, 工学研究科, 教授 (50335105)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小暮 敏博 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (50282728)
孔 昌一 静岡大学, 工学研究科, 准教授 (60334637)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 新エネルギー / 機能性材料 / 微生物 / 元素 / 蓄電部材 / バイオミネラリゼーション |
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| Outline of Annual Research Achievements |
１ 複合微生物系における新規蓄放電物質の生成過程を観察したところ、当初白色の物質が生成し、その後黒色化して行く様子が見られた。本物質生成に関わる微生物の分離を実施した。その結果、黒色のコロニーと白色のコロニーの取得に成功し、白色コロニーからは白色の沈殿物が、黒色コロニーからは黒色沈殿物が得られた。蓄放電能は、黒色沈殿物＞複合微生物系由来沈殿物＞白色沈殿物の順であった。これら２種類の混合系において、複合微生物系と同様の生成ステップが観察された。複合微生物系における新規蓄放電物質の生成は、少なくとも２種類の微生物によって生じており、白色沈殿物が黒色化している訳ではないことが示唆された。
２ 新規蓄放電物質の実体を解明するため、エネルギー分散型X線解析、X線回折法および走査電子顕微鏡による物質科学的解析を実施した。その結果、本物質はFeとSを主成分とするMackinawiteであることが判明した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規蓄放電物質生成に関与する微生物の分離に成功した。また、分離株が生産する蓄放電物質の蓄電容量等の電気化学的解析結果も得られている。物質科学的解析も順調に進み、本物質がMackinawiteであることが複数の解析手法から確認された。嫌気微生物の培養、操作煩雑性および困難性を考慮すると、Mackinawite生成に主として関わっている微生物の単離に成功したことは、今後の研究遂行上、極めて重要なステップを登ったと判断可能である。現在、Mackinawite生成機構解明に向け、本微生物のゲノム解読を目指している。そのため、Mackinawite非生成倍地の作成およびゲノム解読に必要な純度と量の確保に成功した。
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| Strategy for Future Research Activity |
大きく分けて２つの方向に推進して行く予定である。
１ 蓄放電物質生成に関する分子基盤解析を推進する。これには、まずゲノム解析が必要不可欠である。同時に本物質を生成しない変異株の作成が必要である。また、蓄放電物質は自然微生物生態系においても生成されているはずであり、生態系における役割（光合成とは直接関係しない生命活動におけるエネルギープールとしての役割なのかどうか）の解明を目指す。
２ 本物質を基盤として、さらに蓄放電能の向上を目指す。種々の金属あるいは非金属元素の影響をつぶさに調べる。また、蓄放電能を利用した、新規の嫌気的排水処理技術への応用、蓄電部材、また微生物燃料二次電池化に向けた研究を推進する。
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| Causes of Carryover |
微生物のゲノム解析用経費としていたが、微生物の培養条件およびDNAの抽出・精製が予想を上回り困難であった。そのためH26年度内での解析依頼および納品が間に合わず、また、必要な試薬等の購入を年度末に行った為、結果として約13万円を次年度に使用することとなった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在、課題であった微生物培養条件およびDNAの抽出・精製を解決できたので、本年度の予算と合わせて、当初の計画通りゲノム解析を実施する予定である。
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| Remarks |
生物工学会論文賞受賞
環境微生物系合同大会2014優秀ポスター賞受賞
静岡ライフサイエンス優秀ポスター受賞
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Research Products
(15 results)
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[Presentation] 微生物が創る蓄電物質2014
Author(s)
二又裕之
Organizer
JAMSTEC高知コア研究所セミナー
Place of Presentation
JAMSTEC高知コア研究所（高知県、高知市）
Year and Date
2014-11-14 – 2014-11-14
Invited
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