2015 Fiscal Year Annual Research Report
カラーユニバーサルデザイン実践のためのデザイン教育手法の開発
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26282005
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
須長 正治 九州大学, 芸術工学研究科(研究院), 准教授 (60294998)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | カラーユニバーサルデザイン / 色覚 / 色覚異常 / ゲーム |
Outline of Annual Research Achievements |
カラーユニバーサルデザインは、色覚の多様性に対して、色による情報伝達がどの色覚特性の方にも伝わる配色を行っていくという色彩デザイン手法である。最も配慮が必要な色覚特性は、2色覚者であり、2色覚には見分けられない色が存在する。見分けられない色は混同色といい、混同色はある程度、色彩科学的にわかっている。カラーユニバーサルデザインでは、混同色による配色を避けることが必須となる。しかしながら、混同色となる色の組み合わせは無限にあり、習得することが難しい。 本研究課題では、カラーユニバーサルデザインをよりデザイナにより浸透させるため、混同色知識の習得を支援するデザイン教育手法を検討することである。本研究課題で提案する支援手法は、主に、ビデオ教材による2色覚者の色覚特性に関する知識の提供とシンプルなゲームによる混同色の経験的習得の2つであり、それらの効果を検証する。 現段階では、複数組の混同色が提示され、その組を当てていくという経験的に混同色を習得していくゲームの製作、そして、ビデオ教材に必要となる2色覚の様々な知見を得るための実験を行った。これらの結果は、国際色彩学会、日本色彩学会、日本視覚学会等で成果発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の期間内の取り組みは、ビデオ教材による2色覚者の色覚特性に関する知識の提供とシンプルなゲームによる混同色の経験的習得の2つであり、それらの効果を検証することである。 現段階では、ゲームの製作、、ビデオ教材に必要となる2色覚の様々な知見を得るための実験が完了した。これらの研究成果は、国際色彩学会、日本色彩学会、日本視覚学会等で成果発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、本研究課題の最終年度である。今年度の目標は、これまでに蓄積した2色覚者の色覚特性を紹介するビデオ教材を作成し、このビデオ教材とゲームによる2色覚者の混同色の経験的習得がどの程度、期待することができるかを検証することにある。 ビデオ教材の製作には、学生アルバイトの雇用、また、ゲームについては、演習の授業にて、効果を検証する計画である。
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Causes of Carryover |
本研究課題の遂行のために、学術研究員の雇用が必要であり、前年度の基金分の予算と合算し、そのための予算確保する。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は前年度の基金分と合わせた予算にて、、平成28年度に引きつづき学術研究員を雇用する。
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