2015 Fiscal Year Annual Research Report
科学知識の理解に関するメタ認知能力の役割についての日独比較研究
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26282042
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
吉岡 亮衛 国立教育政策研究所, 研究企画開発部教育研究情報推進室, 総括研究官 (40200951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Kaiser Stefan 國學院大學, 文学部, 教授 (20260466)
寺田 光宏 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (40514641)
藤田 剛志 千葉大学, 教育学部, 教授 (90209057)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 科学教育 / メタ認知 / 信念 / 自信 / 国際研究者交流 / ドイツ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究計画の中間年に当たる。初年度に検討した調査用紙に基づく予備調査結果を分析し、7月にドイツで全体会議を行い調査用紙に若干の修正を加えて本調査版を作成した。調査用紙は7つの課題からなり、ターゲットの概念についての生徒の理解を多面的に調査する形を取る。7つの課題は次の通りである。1.自由連想テスト:ターゲット概念から連想する言葉を思いつくだけ記述する。2.概念評価テスト:ターゲット概念について肯定的と思う事柄と否定的と思う事柄を記述する。3.制限連想テスト:あらかじめ用意した28の関連概念に対してターゲット概念と関係の深いもの順に線で結ぶ。4.自由定義テスト:ターゲット概念について定義文の形で説明する。5.:動詞作成テスト:ターゲット概念(名詞)について動詞または動詞的な単語を記述する。6.感覚テスト:ターゲット概念に対する五感のイメージを記述する。7.ジェスチャーテスト:ターゲット概念をジェスチャーで表現する。 ターゲット概念として取り上げた5つの概念について両国で、それぞれ男女50名ずつ、述べ合計500名にサンプル数を目標に本調査を行った。調査データは順次分析を進め、一部の結果については、本年度2回目の全体会議を3月に日本で行い、全員で検討をした。同会議では最終年度の研究計画を議論し、当初の目標サンプル数を目指して引き続き調査データを増やす方向で合意した。また、新たな課題である教員の持つ教科の特性イメージについては、予備的調査の結果について検討し、さらに分析を進めるとともにサンプル数を増やすことにした。 昨年8月には学会で、本研究の研究デザインについて発表しピアレビューを受けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標である本調査を実施することができ、予定通り全体会議を2回開いて研究結果を検討することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度であり、前半は調査を継続してサンプル数を充実させることに重点を置く。またこれまでの調査結果について分析を行い学会等で発表する。さらに年度末に向けて研究のまとめを行う。本年度は全体会議を開くことは難しいため、日独のデータおよび意見の交換はもっぱらインターネットで行うこととし、必要があれば両国の代表者1名程度が情報交換できる機会を持ちたいと考えている。
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Causes of Carryover |
研究計画通りに使用しており、次年度使用額の発生は本年度分の清算が終わっていないためによるものである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
計画通りに適切に使用する。
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Research Products
(2 results)