2014 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障碍者の鑑賞支援のためのセンシング技術を用いたモバイルシアターのデザイン
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26282061
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Research Institution | Tama Art University |
Principal Investigator |
楠 房子 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (40192025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 博 東京理科大学, 理工学部, 教授 (00262113)
生田目 美紀 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (20320624)
稲垣 成哲 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70176387)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ユニバーサルデザイン / インタラクティブデザイン / ユーザビリティ / 情報保障 |
Outline of Annual Research Achievements |
26年度の成果は以下にまとめられる。 ①指人形劇におけるコンテンツ調査と分析:(楠,生田目,稲垣) 教育研究者,デザイン学研究者,人形劇劇団と連携し,当該領域における学術研究の精査,及び先進的な演劇研究を行っている国内外の演劇研究機関を訪問して調査を行った。② モバイルシアターの2つのインタフェースの開発:(楠,溝口) モバイルシアター開発指針の策定と開発を開始した。人形の細かい動きや激しい動きにも対応し,安定して計測が可能であるような位置計測手段を開発した。プロトタイプの評価によるフィードバックとバージョンアップを行った。③人形劇のコンテンツのデザイン:(楠,生田目、溝口、稲垣) デザイン研究者や教育研究者と連携し,人形劇のためのデジタルコンテンツデザイン指針の策定及び開発を行った。インタフェースの開発をあわせてユーザの身体動作に反応するアニメーションや,内容の変化にあわせて台詞が変化するコンテンツを表示するソフトウェアを開発した。パペット(紙)の人形を用いた基本的な動きによる人形劇コンテンツでの作成技法は完成しているので,さらにマリオネットや,影絵等のより表情や腕・脚が複雑な動きをする人形の制作を行い,観客が感情を没入できる人形劇のデザイン手法を確立した。特別支援学校や小学校での教室での実験にむけて,精度を高め,複数の人形を用いるシナリオでの調整を行った。またシナリオに関しては、こどもの身体動作でアニメーションが変化するようにインタラクテイブな要を取り入れるシーンの開発に成功した。この動作では、こどもがうちわをあおいだり、球をなげたりする動作でアニメーションが変化するので、没入感が非常に高まると予想できる。今年度の成果から来年度の実験にむけて十分な準備が整っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度までの科研費の成果を基本にしているので、モバイルシアターのインタフェースの開発についての指針が明確になっている。したがって、 人形の細かい動きや激しい動きにも対応し,安定して計測が可能であるような位置計測手段を開発が順調に進んでいる。今年度にプロトタイプの実装も行うことができ、フィードバックとバージョンアップを行うことができた。 またユーザの身体動作に反応するアニメーションや,内容の変化にあわせて台詞が変化するコンテンツを表示するソフトウェアを開発の開発も、昨年度までの分析をもとに順調に進めることができた。 また引き続き協力校である聾学校の先生方から、バージョンアップに役立つアドバイスを多くいただき、知見を得ることができ、人形劇の上演にむけて準備が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は以下の点を中心に研究を進める予定である。 ①モバイルシアターの開発:(溝口)これまでに構築した試作のシアターシステムをさらに発展し,実際の人形劇を上演できるように可搬性を重視した開発を行う。 ②プロトタイプの実験及び分析評価(稲垣,楠,生田目):モバイルシアターのプロトタイプの実験を筑波技術大学において聴覚障碍の学生を対象に行う。人形の細かい動きや激しい動きにも対応し,安定して計測が可能かどうかハードウェア・ソフトウェアの精度および,人形劇の人形とシナリオデザインの完成度を測定する。またユーザのアンケートやインタビュー,撮影した映像から物語に没入できているかどうかの評価も検証する。 ③モバイルシアターの改良及びコンテンツのデザインの改良(楠,溝口):プロトタイプの実験分析結果をもとに改良を行う。
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Causes of Carryover |
初年度にプロットタイプのコンテンツデザインが進められたので、筑波技術大学の学生や、特別支援学校向けにプレ上演を行い、コンテンツデザインのみのアンケートを取り分析する予定であったが、先方の日程調整がまにあわず、実現ができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に、筑波技術大学での予備実験を行い、アンケートやインタビューの成果を分析し、コンテンツ、システムを改良する予定である。その後特別支援学校で上演を行う予定である。したがって筑波技術大学、特別支援学校へ出張する旅費と運搬費、上演(実験)手伝いアルバイト代などに使用する予定である。
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