2015 Fiscal Year Annual Research Report
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26282066
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
斎藤 憲 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (10221988)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ギリシャ数学 / エウクレイデス / 古典ギリシャ語 / 依存文法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主要な目的であるエウクレイデス『原論』のギリシャ語テクストの構文解析の基礎となる文法の記述を,ルシアン・テニエールの依存文法に基づくものとするという,前年度の判断に基づき,情報の収集と,試験的な文法記述に基づく構文解析をおこなった. 年度半ばまでに文法記述の大枠を決定し,その後,実際にその文法に従う構文解析の作業を支援する簡単なプログラムを試作し,動作を確認した.また将来,アラビア語やラテン語の翻訳の解析を同様のプログラムで実施する可能性について,研究協力者Gregg De Young教授の意見を求めた.アラビア語の文法・語法はギリシャ語と大きく異なるので,プログラムを単純に流用することは困難であるという意見により,当面はギリシャ語テクストの構文解析に集中することとした. プログラムの試作にあたっては,ユーザーインターフェースに関する作業を切り詰めたので,試作プログラムは大量の作業をおこなうには不便である.そのためグラフィカルなインターフェースを備えた研究実行用のプログラム作成を外部に依頼した.その際にプログラム仕様を改めて厳密に記述したため,内容は改善したが,これにかなりの時間を要し,実行用のプログラムは年度末に間に合わなかった. 報告書作成時点では実行用のプログラムの点検中であり,間もなく実際の構文解析に取り掛かれる見込みである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1年度目に,本研究の中心的な課題である『原論』ギリシャ語テクストの構文解析と解析結果保存のためのプログラムの仕様決定が遅れ,2年度目は仕様を確定して試作版の動作を確認するにとどまった.実際に大量の構文解析をおこなう作業は3年度目に持ち越された.
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Strategy for Future Research Activity |
適切なインターフェースを持つプログラムが完成し,ギリシャ語と数学の一定の知識を持つ作業者を確保できれば,構文解析作業はかなりの速さで進めることができると期待される.
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Causes of Carryover |
プログラムの仕様決定と試作版の作成に時間を要し,研究遂行用プログラムの作成費用,およびプログラムを利用した構文解析作業の謝金の支払が年度内におこなわれなかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
プログラムの作成,構文解析作業の依頼は次年度(28年度)の早い時期におこなえる見通しであり,それに伴って予定していた予算を支出する予定である.
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