2016 Fiscal Year Annual Research Report
Nanomix for a future treatment approach of metabolic syndrome
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26282132
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
梶本 和昭 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 健康工学研究部門, 主任研究員 (10416216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 遊 北海道大学, 薬学研究科(研究院), 特任助教 (00707234)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ナノテクノロジー / オミックス創薬 / メタボリックシンドローム |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、脂肪組織の血管正常化を促進する医薬分子としてcurcuminに着目した。Curcuminは、ウコン(ターメリック)などに含まれる天然のポリフェノール化合物であり、スパイスや食品の着色料などとしても広く用いられている。Curcuminは、強力な抗酸化作用、抗炎症作用、抗腫瘍作用など様々な生理活性を有し、肥満の脂肪血管に高発現するCYP1B1に対する阻害作用を有することも明らかとなっている。しかし、curcuminは水溶性が極めて低く、小腸や肝臓における代謝によって速やかに失活するため、経口投与ではほとんど効果がないという問題がある。そこで、curcuminをナノDDSに搭載し、脂肪血管へ選択的に送達することで上記の問題を克服できると考えた。 Curcuminを効率良くナノDDSに搭載するためには、高濃度のcurcumin溶液を調製する必要がある。一般に、curcuminは脂溶性とされているが、検討の結果、様々な油脂に対してcurcuminは1%も溶解しないことが判明した。そこで、curcuminを高濃度に溶解できる溶媒やナノDDSの調製方法などについて検討を行い、水にほとんど溶解しないcurcuminを数日以上にわたって安定に水中に分散させることが可能なナノDDSの構築に成功した。構築したナノDDS化curcuminの薬理効果をin vitroで簡便に評価するため、がん細胞に対する細胞増殖抑制効果を調べたところ、ナノDDS化curcuminの処理濃度依存的に増殖抑制効果を示すことが明らかとなり、またその効果はDMSOに溶解した遊離のcurcuminを処理した場合よりも弱かったことから、ナノDDSに搭載されたcurcuminは時間経過とともに徐々に培地中に放出されて薬効を発揮する、徐放性を有することが示唆された。現在、in vivoにおける薬効評価を進めている。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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