2016 Fiscal Year Annual Research Report
Efficient induction of differentiation of ES cells encapsulated in cytocompatible polymer gel and understanding its mechanism
Project/Area Number |
26282135
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石原 一彦 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90193341)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 自発形成ハイドロゲル / 細胞固定化 / 細胞機能制御 / 高効率分化誘導 / 細胞ソースの均質化 / MPCポリマー |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの研究成果として、可逆的かつ自発的にゲル化する水溶性ポリマー系を見出し、細胞の固定化ができることを示してきた。さらにこの中の細胞の増殖プロセスが、ゲルの弾性率に強く依存することを明らかにしてきた。これらを踏まえて、本年度は細胞親和性ハイドロゲル内での細胞の増殖サイクルをほぼ完全に制御できる条件を見出し、さらに細胞周期が制御されることで、ES細胞のシグナルタンパク質による分化誘導が高効率で生じることを発見した。細胞塊の状況を観察しながら、休止期(G0,G1相)に存在するES細胞に対して、生理活性分子を添加して細胞の分化誘導を行なった。モデル細胞としては、マウス間葉系幹細胞(C3H10T1/2)を利用し、Bone Morphogenetic Protein(BMP)-2による骨組織への分化を考察した。分化誘導マーカーとしては、Type II collagenの生成をELISAにより定量し、休止期に存在する細胞組成と分化誘導効率との関連性を議論した。一方、人工の細胞外マトリックス中に固定化されて、その活動を制限されているために、細胞に対して分化誘導シグナルが入っていても、誘導が認められない場合が考えられる、そこで、実際のType II collagenの生成量のみならず、発現に関連するmRNAの分析についても実施した。これらの結果、細胞周期が一定であると、分化誘導効率が通常の浮遊培養系に比較して4倍以上になることを見出した。さらに、ゲルを解離させて分化した細胞を取り出し、タンパク質の生成を確認したところ、実際のタンパク質の発現も認められた。これらより、本研究の可逆的・自発ゲル化するポリマー系の優れた特性を示すことができ、細胞工学素材としての細胞の純度アップ、機能の均質化、さらにES細胞の高効率分化誘導が成し遂げられた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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