2015 Fiscal Year Annual Research Report
オリンピック・レガシーとしてのスマート・ベニュー整備
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26282178
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
間野 義之 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (90350438)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | オリンピック / 後利用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、過去のオリンピック・パラリンピック競技大会の競技会場や選手村、プレスセンター等の大会終了後の後利用(レガシーモード)について、バルセロナ、メルボルンをケースに実地調査を行った。 1992年バルセロナオリンピックのメインスタジアムは1929年のバルセロナ万博の会場としてモンジュイックの全体整備の一部として計画された。1975年フランコ政権の交代により都市の再開発が加速し、バルセロナオリンピック招致を含めた再開発の長期計画の一部として改修が行われた。現在の稼働日数は年間100日程度。数年前まではエスパニュールFCのホームグラウンドであった。スポーツイベント開催の他、興行、CM撮影などに使われている。 1956年メルボルンオリンピックのメインスタジアムは、1853年に建設されたクリケット場をオリンピックモードとして改築したものである。その後、2006年のコモンウェイスゲームズの会場としても利用され、現在ではクリケット、オーストラリアンフットボール、コンサートの会場となっている。施設を運営するMelbourne Cricket Clubには11万人の会員がいるため固定収入が確保されており、会員のウェイティングリストは20万人以上に上る。国立スポーツ博物館が併設されており、興行日以外の収入源となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外実地調査は予定通り遂行したが、国内の社会調査に関しては再考をしている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、競技会場や選手村等の後利用について網羅的・体系的な整理をするために、過去のオリンピック開催都市を訪問する。資料の収集や実地調査を通じて、競技会場の後利用における以下の内容を明らかにする。①レガシーモードの実態、②レガシーモードのタイプ、③レガシーモードの整備手法、④レガシーモードのファイナンス(資金調達等)、⑤レガシーモードの事前計画、⑥レガシーモードの工夫や課題、⑦施設概要。
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Causes of Carryover |
予定していた社会調査を実施しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の海外実地調査に充当する。
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