2015 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病予防のための子どもの社会化促進プログラム
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26282202
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
古川 照美 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (60333720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中路 重之 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10192220)
鈴川 一宏 日本体育大学, 体育学部, 教授 (10307994)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 生活習慣 / 環境 / 社会医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、子ども自身の健康状態が客観的にわかる健康診断と生活習慣調査等を異なる地域で行い、地域特性を踏まえた上で、子どもたちと地域の人々との交流から、主体的な健康増進活動を目指す、子どもの社会化促進プログラムを実施する。子どもの社会化促進プログラムが、子どもの生活習慣および健康状態によい影響を与え、かつ子どもの自己効力感、向社会性の向上につながるかを明らかにする。 これまで、プログラムを実施する地域と対照地域におけるベースライン調査[調査Ⅰ:健康診査および付随する生活習慣調査等]、[調査Ⅱ:中学生の両親に対する生活習慣、環境の質調査]を実施した。さらに、それらの結果をふまえ、A地域において、研究代表者、研究分担者らによる健康教育を実施してきた。ベースライン調査から、都市部と地方の子どもの生活習慣と親の生活習慣の相違と環境の質の相違が明らかとなり、それらとヘルスリテラシーの関連が示唆された。 また、27年度は、地域住民の社会化促進の原動力と文化・環境などの地域特性を捉えた健康課題解決に向けた地域組織活動の方略について明らかにするために、A地域、B地域、および地域組織活動の活発なC地域、D地域における専門職からのインタビューと地域診断を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当概年度実施予定の調査を実施することができ、また前年度の調査結果についての学会発表ができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の平成28年度は、前年度の各々の質的調査を統合し、まとめる。また、縦断的比較のため調査Ⅰの対象を広げ実施する。健康教育プログラムは継続実施し、質的評価のための調査を行う。さらに地域の健康増進活動団体のリーダーらを対象としたフォーカスグループインタビューを実施する。プログラム評価のために、調査Ⅱを中学3年生の両親に行う。具体的には1.中学生を対象とした調査Ⅰの実施 2.健康教育の実施 4.中学生の両親に対する調査(調査Ⅱ)をそれぞれのフィールドで実施する。 5.健康増進活動団体のリーダーらを対象としたフォーカスグループインタビューを実施する。 6.調査Ⅰの3年間の縦断的比較および、地域差の比較、社会化促進プログラムについて、国際学会で発表する。調査Ⅱによる社会化促進プログラムの波及効果の評価について分析を行う。
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Causes of Carryover |
健診に使用する試薬が予定していた額より安価に購入できたこと、国内外の旅費が予定していたより安価で済んだことにより差額が生じた。また、3月末に予定していた質的調査のインタビューおこし(謝金)が4月に移行したことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究分担者らと研究のすすめ方について確認し、旅費等についてはパック等を利用しながら、計画的に研究をすすめていく。最終年度のため年内に調査のまとめを行うようにする。
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