2017 Fiscal Year Annual Research Report
データ駆動型統計的観光科学の確立とその有効性の実証
| Project/Area Number |
26283019
|
|---|
| Research Institution | Doshisha University |
|---|
Principal Investigator |
津田 博史 同志社大学, 理工学部, 教授 (90450163)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 雅和 千葉工業大学, 社会システム科学部, 教授 (00462169)
片桐 英樹 神奈川大学, 工学部, 教授 (40325147)
蓮池 隆 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (50557949)
一藤 裕 長崎大学, ICT基盤センター, 准教授 (90590274)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
| Keywords | 観光科学 / 観光地魅力度 / 観光統計 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
2017年の訪日外国人旅行者数は、過去最高であった2016年の2404万人をさらに上回り、2869万人（対前年比19.3%増）となり、5年連続で過去最高を更新した。ただ、注視すべき点は、都市部と地方の間に旅行者数で大きな格差が生じている。こうした中で、政府が進める地方再生の政策を進める上でも、地方観光地域の観光推進が必要不可欠である。そこで、昨年度は東京駅周辺と京阪神地域におけるホテルプランの人気要因分析に加え、地方の観光推進政策に役立つために地方観光地域として東京に近い山梨県と近年、海外からの観光客が増大している沖縄県を分析対象とし、各地域のホテルプランの人気要因の分析を実施した。ホテルプランの人気要因分析を通して、こららの地域の観光地魅力度に関して新しい知見が得られた。宿泊施設のWeb予約データをはじめとした観光に関係するビッグデータを活用するためのデータ基盤を長崎大学に構築した。また、ビッグデータの活用を推進するための勉強会の開催を通じて新たな観光データの収集を実施した。観光統計と観光者固有情報を融合し、個々の観光者にとって真の観光地魅力度を推定する方法論の提案を行った。本研究成果は、第61回システム制御情報学会研究発表講演会（2017年5月23日京都開催）、2017年度統計関連学会連合大会（2017年9月4日南山大学名古屋キャンパスで開催)、2017 International Conference on Industrial Engineering and Engineering Management
（2017年12月11日シンガポールで開催）、3rd International Workshop on Big Data for Sustainable Development（2017年12月13日ボストンで開催）など国内外で発表した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東京駅周辺と京阪神地域などの大都市におけるホテルプランの予約状況をもとにホテルプランの人気因分析に加え、地方の観光推進政策に役立つために地方観光地域として東京に近い山梨県と近年、海外からの観光客が増大している沖縄県を分析対象とし、各地域のホテルプランの人気要因の分析を実施し、こららの地域の観光地魅力度に関して新しい知見が得られた。加えて、昨年度にアカデミックの研究者が活用できるホテルのWeb予約データの基盤を長崎大学に構築できたことから、ホテルプランの人気要因分析は、一段落した。従って、今年度は、新たなビッグデータを活用して観光地（リゾート地、遊園地を含む）、イベントの観光客向けの魅力度評価、観光客の行動分析など観光活性化支援における根本的な研究を発展させる。
|
| Strategy for Future Research Activity |
今年度は、新たなビッグデータを活用して観光地（リゾート地、遊園地を含む）、イベントの観光客向けの魅力度評価、観光客の行動分析など観光活性化支援における根本的な研究を発展させる。平成30年度全体計画：１．オペレーションズ・リサーチ学会などで「観光科学」に関するセッションを構成し、研究の報告を行う。２．今年度は当科学研究費の最終年度に当たることから、海外から講演者を招待し、国際的な観光イノベーション・シンポジウムを企画する。３．研究の成果は、上学会発表、学術誌投稿を行う。
統計数理研究班の今年度研究計画・方法：１．新たな観光データの調査、活用方法を検討する。２．観光地（リゾート、遊園地を含む）、イベントの観光客向けの魅力度評価など観光活性化において必要不可欠な研究を開始する。オペレーションズ・リサーチ研究班の今年度研究計画・方法：観光者行動をクラスタリングし、各クラスタにおける行動から、観光地魅力度を推定する数理的方法論の開発を行う。情報収集システム開発班の今度研究計画・方法：１．地域の観光データを収集し、分析できる基盤の構築を目指す。２．収集したデータの整備を行うと共に、データ解析を行う。
|
