2014 Fiscal Year Annual Research Report
未完の記譜法:創造の為のアーカイブの実践的研究~言語・身体・イメージから
Project/Area Number |
26284021
|
Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
高橋 悟 京都市立芸術大学, 美術学部, 教授 (30515515)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
建畠 晢 京都市立芸術大学, その他部局等, その他 (50125217)
篠原 資明 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (60135499)
森村 泰昌 京都市立芸術大学, 美術学部, 教授 (80726670) [Withdrawn]
牧口 千夏 独立行政法人国立美術館京都国立近代美術館, その他部局等, 研究員 (90443465)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 記譜 / アーカイブ / 芸術 / 脳科学 / 多感覚 / 身体 / 空間 / 医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
「Notation 記譜法」とは、一般には、楽譜、舞踊譜など芸術諸ジャンル内の「行為の記録」(書くこと)と「再生の指示」(読むこと)を行うものとされている。本研究「未来の記譜法 言語・イメージ・身体に運動を起こす装置」においては、厳密なスコアを有したものだけでなく、「言葉・イメージ・身体」に運動を起こす流動的な「装置」として広く記譜を捉え返すことで、「記録」と「再生」にとどまらない「領域横断的な創造的行為」としての記譜法の可能性を探求する。多様な感覚・技術の交通という視点からの記譜へのアプローチは、読む、書く、視る、聴くという従来の諸ジャンルに固定された「鑑賞形態」、歴史的文脈内に於ける「作品」「作者」概念や「資料体・集蔵体」(アーカイブ)の場を転移し「創造的誤読」へと導く新たな理論と制作の実践となるであろう。初年度は、「法と星座 Turn Coat / Turn Court 」プロジェクトをヨコハマトリエンナーレ2014で行うと共に、その展開として「装飾と犯罪 Sense / Common」プロジェクトをPARASOPHIA京都国際現代芸術際2015で展開している。上記のプロジェクトは、1983年から1985年に京都アンデパンダン展で展示されたCourtシリーズ(林剛+中塚裕子)を「創造行為を誘発する記譜」として捉え直したものであり、美術に於ける「視ること・話すこと」の位相を変えて身体・領土・健康・安全の再配置を試みる実験でもあった。それは、政治哲学の分野で使用されてきた「身体を貫通する権力」と「行為の記録・再生の指示」として芸術諸ジャンルで個別研究されてきた「記譜」との関連から捉える試みでもある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
国内外の音楽家、科学者、哲学者、文学者と共同で連続5回シリーズのシンポジュームの開催、公開実験装置・作品としての展示・パフォーマンス講演・出版など領域横断かつ多角的な手法での研究・制作・検証が可能となった。また、国際的な文脈での発表とした為、国内外への波及効果も大きいアプローチとなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
前年度の研究・制作の成果を基盤として、27年度は、「記譜の生産・技術に於ける歴史的変化と転移のプロセスの調査・検証」を研究・制作の中心に据える。これと呼応する形で、「記譜の認識のプロセスの実験と制作の研究」と「創造としての記譜:関係性の再構築のプロセスの研究」を進めつつ総合的な視点から理論構築の探求へと展開する。
|
Causes of Carryover |
旅費などの計算に誤差が発生した為。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
その他,消耗品を購入する。
|
Research Products
(9 results)
-
[Presentation] 義太夫DE現代詩2015
Author(s)
建畠哲
Organizer
POETRY/ART
Place of Presentation
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
Year and Date
2015-03-08 – 2015-05-10
Invited
-
-
-
-
-
-
-
-