2017 Fiscal Year Annual Research Report
中近世絵画における古典の変成と再結晶化―話型と図様―
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26284024
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
佐野 みどり 学習院大学, 文学部, 教授 (60178811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 重雄 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (40313192)
加須屋 誠 奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (60221876)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 美術史 / 古典知 / フレーム / 近世物語絵画 / 仏教説話画 / 倣古と創造 / 物語表現 / 景観表象 |
Outline of Annual Research Achievements |
29年度は、国際研究集会としては、台湾・台北で第三回フレーム国際シンポジウムと若手研究者を中心とする若手フォーラムを台北で開催し、科研の調査研究の成果を報告するとともに、台湾の日本学研究者との研究交流も行った。また、国内では、科研費基盤(B)「富山・本法寺蔵「法華経曼荼羅図」の総合的研究」(研究代表者・原口志津子)との合同研究会や本科研の研究集会をそれぞれ1回開催するなど、科研最終年度としての成果報告を行った。調査研究活動においては、四度の海外調査を含め、国内外で物語絵画を中心とした作品調査を進めた(米国、仏国、中国、台湾)。それら国内外で調査した作品のデータ整理に努めるとともに、時事通信社配信の連載(全17回)等で、科研の研究活動を通して得た成果の一部を広く還元した。26年度末に開催した国際シンポジウムの論集刊行に向けて編集作業に取り組んできたが、収録内容の一部変更により翻訳(英語、中国語)校正の必要が生じ、当科研を期間延長することとした。 <国内調査>共立女子大学、千葉・高滝神社、玉前神社、睦沢町立歴史資料館、永青文庫、柳孝、壺中居ほか <海外調査>米国:ボストン美術館、フリーア美術館、ハーバード大学美術館、個人コレクター、フランス:個人コレクター、故宮博物館、古墓博物館、洛陽博物館、上海博物館) <シンポジウム・研究会>2017年8月4日調査研究会(研究報告者2名、参加者8名)2018年3月3日 於学習院大学/科研合同研究会(研究報告者3名、参加者28名)2018年3月24日 於台北・優美飯店/フレームシンポジウム若手フォーラム(研究報告者6名、参加21名)2018年3月26日 於台北・日本台湾交流協会台北事務所/第三回フレームシンポジウム Frame&Framings in a transdisciplinary perspective Ⅲ 国際シンポジウム<フレームの超域文化学―フレームとしての古典―>(基調講演1名、研究報告者7名、参加者24名)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本語・英語・中国語の多言語発信を目指した研究成果報告の論集『フレームの超域文化学』の翻訳作業が長引いたため、3月刊行を果すことができなかった。よって、期間延長を行い、多言語対応の論集として、より発信力を増した形での刊行を目指している。
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Strategy for Future Research Activity |
4年間の調査研究で蓄積した画像データの整理を引き続行う。また平成26年度開催のフレーム国際シンポジウムⅠでの研究発表を中核とした『フレームの超域文化学』を現在編集中であるが、平成30年度内に刊行する。また、平成28年度のフレーム国際シンポジウムⅡ、平成29年度のフレーム国際シンポジウムⅢについても、当科研の集大成として引き続き論集刊行を目指したい。
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Causes of Carryover |
Frame論集刊行のための翻訳作業及び編集作業を引き続き行うため、その人件費として使用。
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Research Products
(12 results)
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[Book] 病草紙2017
Author(s)
加須屋 誠、山本 聡美 編
Total Pages
259頁(87-172)
Publisher
中央公論美術
ISBN
978-4-8055-0770-4
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