2014 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツの文学・思想におけるトポスとしての「黙示録文化」―「終末」の終末は可能か―
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26284048
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小黒 康正 九州大学, 人文科学研究科(研究院), 教授 (10294852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋田 洋一郎 九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 教授 (30206180)
福元 圭太 九州大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (30218953)
武田 利勝 九州大学, 人文科学研究科(研究院), 准教授 (80367002)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 黙示録 / トポス / 終末 / トーマス・マン / 第三の国 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は二回の「九大独文科研研究会」を九州大学文学部会議室で行った。 第一回の研究会は、使用言語を日本語とし、平成26年9月12日と13日に行った。出席者数は合計22名である。初日は、研究代表者が全体説明を行った後、①小黒康正「始原と終末の枠物語――「千」から「三」へ」と②古澤ゆう子の「終末の無い時概念?――プラトン『国家』10巻における魂の不死と輪廻転生」の研究発表に基づいて、二日目は、③香田芳樹の「中世の女性たちのみた世界の終わり」と④嶋田洋一郎の「始原と終末の枠物語――「千」から「三」へ――『マラナ・タ』(1779)を中心に――」の研究発表に基づいて質疑応答を行った。 第2回の研究会は、使用言語をドイツ語とする国際コロキウムとして平成27年3月10日と11日に行ったところ、合計26名が参加した。初日に行われた研究発表は、①Yasumasa Oguro「Die apokalyptische Kultur als Topos in der deutschen Literatur und Geistesgeschichte. Ist das 'Ende' vom Ende moeglich? 」、②Sascha Monhoff「Subjektive Apokalypsen ― Todesreflexion als Offenbarungsakt bei Elias Canetti. 」、③Wolfgang Braungart「Die Apokalypse ― eine literarische Gattung? Einige historisch-systematische Thesen, ausgehend von Brechts 'Hauspostille'.」である。二日目に行われた研究発表は、④Toshikatsu Takeda 「Geste der Grenzueberschreitung.」、⑤Andre Reichart 「'Die froehliche Apokalypse'. Wiener Weltenden um 1900.」、⑥Keita Fukumoto 「Die Offenbarung des Geheimnisses ― “Inflationspropheten“ oder die Inflation der Propheten.」である。両日とも近現代ドイツの文学ならびに思想のさまざな事例に基づいて研究課題に関する考察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
申請時の計画では、平成26年度に3回の研究発表会を行う予定であったが、実際の交付時には補助金の減額があったので、研究会は2回にとどめた。但し、2回とも関係者(研究代表者、研究分担者、連携研究者)以外の参加が、遠方からの参加を含め多数有り、当初の予想よりも活発な議論が行われたことにより、初年度としては当初の計画を上回る進展を得たと判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後とも年に2回行う研究会を中心に研究活動を推進する。但し、平成27年度は研究代表者が、オーストリア・ウィーン大学のEva Horn 教授とドイツ・ビーレフェルト大学教授のWolfgang Braungart の協力を得て、主としてウィーンにておよそ1年間研究活動を行うため、研究代表者が一時帰国する8月に日本語を使用言語とする研究会を、第3回九大独文科研研究会として行うにとどめる。今後とも、日本語のみならず、ドイツ語による国際コロキウムを開催し、積極的に研究成果を国内外に発信していきたい。
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Causes of Carryover |
本研究プロジェクト開始後の計画では、第1回研究会を平成26年9月に、第2回研究会を平成27年3月に行う際、使用言語を日本語としていた。その後、ドイツ・ビーレフェルト大学のブラウンガルト教授が平成27年3月に来日可能となったので、使用言語をドイツ語とする国際コロキウムを開催し、前倒し支払いとして30万円を請求した次第である。しかし、全体として、多めに旅費計算をしていたので、当初の予想以上に次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は主として旅費として計上する。
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Research Products
(39 results)
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[Book] 心獣2014
Author(s)
ヘルタ・ミュラー著(小黒康正訳)
Total Pages
308
Publisher
三修社
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