2016 Fiscal Year Annual Research Report
青島・烟台をめぐるドイツ・日本・中国の「文化的記憶」
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26284052
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
三宅 晶子 千葉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (50157608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 雄一 東京外国語大学, 大学院総合国際学術研究院, 准教授 (30305403)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 青島 / 膠州湾租借地 / 模範的植民都市 / 記憶メディアとしての都市 / 山東半島 |
Outline of Annual Research Achievements |
三宅晶子は、ドイツでの図書館・博物館・国際教科書研究所の調査を行い、ドイツにおける青島・中国の記憶の調査を行った。橋本雄一は、東北―遼東半島ー山東半島の間を移動した文学者たちを調査し、聞一多、蕭紅、蕭軍らの文学テクストを考察した。須藤温子は、ドイツの世紀転換期の風刺週刊誌Simplicissimus,Jugend, Der wahre Jacobにおける膠州湾租借地のイメージを分析した。 【ドイツ研究調査】三宅晶子は、9月に以下の研究調査を実施:9月14日―18日 ベルリン:国立図書館、歴史博物館での資料収集、記念碑・記念館調査、9月19日-20日 ブラウンシュヴァイク:ゲオルク・エッカート国際教科書研究所にてドイツ・日本の教科書調査、資料収集:Geschichtsunterricht, Breslau 1913, Welters Weltgeschichte, Leibzig 1914, Barbara Christophe /Kerstin Schwedes (Hg.)Schulbuch und Erster Weltkrieg, Goettingen 2015. 【研究発表会】11月8日、中国・烟台大学の研究者3名を迎え、科研研究会を開催し、研究発表と討議を実施:三宅晶子「記憶メディアとしての都市 青島・烟台」、橋本雄一「植民地のあいだを移動する 東北―遼東半島―山東半島に関する「文学」表徴の例」、須藤温子「ドイツ風刺週刊誌が描いた膠州湾租借地―「模範的植民地」のイメージと言説の変遷」 【烟台大学・魯東大学研究者受け入れと共同研究】 2017年1月ー8月 中国の研究協力者である李文哲准教授(烟台大の学)・朴銀姫講師(魯東大学)を千葉大学大学院人文社会科学研究科に外国人研究者として受け入れ、共同研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ドイツでの調査、中国の研究者を迎えての研究発表会、中国の研究協力者を受け入れての共同研究を実施し、研究は全体としておおむね順調に進行している。 三宅晶子が秋に病気が見つかり、3月に入院・手術をしたため、今年度中に論文を執筆することはできなかったが、完全に回復したため、次年度執筆する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
李文哲准教授・朴銀姫講師の千葉大学での研究期間中に、日本・中国での研究調査の打ち合わせを行い、調査計画を具体化する。 9月に、青島・烟台での調査とともに、 東北―遼東半島―山東半島の中国人・朝鮮人・日本人の移動を視野に入れた調査を実施し、研究の推進をはかる。
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Research Products
(8 results)