2014 Fiscal Year Annual Research Report
神智学運動とその汎アジア的文化接触の比較文学的研究─東西融和と民主主義の相克─
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26284054
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Research Institution | Tama Art University |
Principal Investigator |
安藤 礼二 多摩美術大学, 美術学部, 准教授 (20445620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 良男 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 教授 (60148294)
吉永 進一 舞鶴工業高等専門学校, 人文科学部門, 准教授 (90271600)
赤井 敏夫 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (00192873)
稲賀 繁美 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (40203195)
橋本 順光 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (80334613)
岡本 佳子 国際基督教大学, アジア文化研究所, 研究員 (70468560)
CAPKOVA Helena 早稲田大学, 国際教養学術院, 助教 (80631332)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 比較文学 / トランス・ナショナル |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は、研究分担者の多くを集めて、2014年10月に東京で、2015年2月に京都で、合計2回の大規模な研究会を行った。研究代表者の安藤、研究分担者の赤井、岡本、チャプコヴァ、橋本、吉永が参加した2015年10月25日の公開講演会「芸術と秘教的ネットワーク」(於多摩美術大学)には、ロンドンのPaul Mellon Center for Studies in British ArtからSarah Victoria Tunerを、筑波大学から五十殿利治をそれぞれ招聘し、Sarahは“A world-wide exchange of art powers : Theosophy and artistic networks in the early twentieth century”、五十殿は「久米民十郎の「レーテリズム」とモダニズム」というタイトルの講演を行い、東西の芸術運動に神智学が与えた甚大な影響を浮き彫りにした。翌26日にもSarahを中心に上記のメンバー全員が参加し、「神智学研究の現状と今後」について研究会を開催し、意見交換を行った(於早稲田大学)。 海外調査については、赤井、安藤、岡本、杉本、チャプコヴァはインドに、吉永、橋本及び研究協力者の莊はイギリスに赴き、神智学に関連した各研究施設および図書館で資料調査を行い、関係者と面談を重ねた。国内調査としては吉永を中心に、安藤と岡本も参加し、鎌倉の松ヶ丘文庫に残されている鈴木大拙の蔵書(特に雑誌類)を調査し、整理した。いずれも今回はじめて外部の研究者が入って調査が可能になったものである。それらの研究成果は、2015年2月27日に開催された特別講演会「秘教的コネクションと近代世界」(於京都大学)の後半、「会員の研究報告と今後の研究計画」において赤井、吉永の司会のもと、杉本、莊、岡本、橋本によって報告された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2014年度の研究計画はほぼ全て予定通り実行されたが、3月に予定していたインド調査において、調査アシスタントの都合により、インド調査が翌年度に延期となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2014年度と同様に、研究メンバー各人の担当する領域での海外調査及び国内調査を行い、その成果を研究会で発表する。 さらには、最新の知見を得るため、海外及び国内から第一線の研究者を招聘し、広く一般に開かれた研究会を開催し、研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
次年度使用残金が生じた理由は、2014年10に開催した研究会で招聘を行ったSarahの旅費が当初の予定よりも大幅に安く済んだ他、2015年3月のインド調査において、調査アシスタント都合により、インド調査が翌年度に延期となったため、残金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本研究は、海外及び国内における調査が主要な位置づけである。その両調査を充実させる為、主に旅費に使用していく。また、アメリカ及びドイツで予定されているカンファレンスにて、研究成果発表及び情報収集も予定している他、2015年度も研究成果発表として、研究会を行う為、海外招聘を予定しているため、その費用として使用を予定している。 その他、文献調査を充実させるため、資料の購入費用及び研究データを取り纏めるための記録媒体等への使用を予定している。
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Remarks |
橋本 順光, 産経新聞 関西版, 5面, 2015年1月29日, 5面, 『前世からの生まれ変わり』
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Research Products
(21 results)