2017 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
26285063
|
|---|
| Research Institution | Research Institute of Economy, Trade and Industry |
|---|
Principal Investigator |
森川 正之 独立行政法人経済産業研究所, 副所長, 副所長 (70272284)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
| Keywords | 経済政策 / 産業組織論 / 生産性 / サービス産業 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、①統計法に基づく目的外利用承認手続きを経て入手した政府統計のミクロデータを用いた計量分析、②前年度までに実施した企業及び個人に対するサーベイのデータを用いた分析等を行うとともに、それらに基づく論文の執筆、英文学術誌への投稿、書籍の章の執筆を行った。
政府統計を用いた研究として、具体的には、「特定サービス産業動態統計調査」（経済産業省）、「宿泊旅行統計調査」（観光庁）の個票データを使用して、サービス業における全要素生産性の企業間での分散（dispersion）や時系列的なヴォラティリティについての分析、近年の外国人訪日客の増加による宿泊サービス事業所の生産性へのインパクト、国際的・国内的な旅行客フローの決定要因の分析等を行った。
企業・個人を対象としたサーベイに基づく研究としては、人工知能・ロボットが企業経営・雇用に及ぼす影響の分析、サービス産業に広範に存在する職業資格制度が労働市場に及ぼす効果等について分析を行った。
これらの研究を通じて、29年度には邦文のディスカッション・ペーパーを5本、英文のディスカッション・ペーパーを8本執筆・公表した。また、同年度中、英文学術誌（Economic Inquiry）への公刊を行ったほか、年度末時点で数本の論文が英文学術誌に投稿（査読）中又は改訂中となっている。以上のほか、サービス産業の歴史的な動向に関する論文を書籍の章として公刊するとともに、生産性に関する新たな書籍の執筆に着手した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
政府統計のミクロデータを入手するとともにその分析を着実に進め、前述の通り29年度中に13本のディスカッション・ペーパーを執筆するとともに、学術誌への投稿・公刊等が進んできており、おおむね順調に進捗していると判断している。
|
| Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画では、本研究は平成29年度をもって終了することとしており、補助金分の執行は終了した。しかし、基金分については補助事業期間の延長承認を得ることができたため、ディスカッション・ペーパーという暫定的な研究成果となっているものを中心に、学術誌への投稿・改訂、学会・研究会での発表を続ける予定である。
|
| Causes of Carryover |
補助事業の目的をより精緻に達成するための研究を実施するため、基金分について補助事業期間の１年間の延長を行うこととした。
ディスカッション・ペーパーという暫定的な研究成果となっているものを中心に、学術誌への投稿及び査読コメントを踏まえた改訂・再投稿、学会・研究会での発表等を続ける予定である。
|
Research Products
(2 results)
