2015 Fiscal Year Annual Research Report
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26285124
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
保田 時男 関西大学, 社会学部, 准教授 (70388388)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 社会学 / 家族社会学 / パネルデータ / パネル調査 / 社会調査法 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目の平成27年度は、本研究課題の主軸となる回顧調査の設計を行い、予定通りにほぼ調査設計を終えた。研究会内に8名からなすワーキンググループを立ち上げ、メールでの意見交換および3回の会合で、調査設計を詰め、効率的でかつ現実的に可能な回答形式を入念に準備した。調査の焦点を家族形成期に絞ることを決定し、調査地として3つの自治体を選定し、折衝を行った。回顧調査による家族パネルデータの収集についてめどが付いた状態である。 本研究課題の遂行のために昨年度組織した「家族社会学パネル研究会」については、連携研究者と協力しながら引き続き53名のメンバーで活動を続けている。昨年度と同様に計3回の研究会合を開き、家族研究におけるパネルデータの調査・分析の実践および方法論について広く意見交換を行った(H.27年7月、11月、H.28年2月)。参加者数は、各24名、24名、27名と活発な活動を維持している。研究会報告では、NFRJ-08Panel以外のパネルデータを用いた報告や、質的なライフコース研究に関する報告が含まれ、当初の予定通りに家族パネルデータの分析に役立つ議論を広い視野から展開できていると思える。昨年度に共同購入した分析ソフトも活用され、これまでパネルデータ分析を行ってこなかった研究会メンバーからの報告も行われた。また、これとは別に、研究会での報告・議論を踏まえた論文作成、学会大会等での口頭報告は、連携研究者を中心にして頻繁に行われた。 平成28年度にはこれらの成果を踏まえて、設計済みの回顧調査を実施し、分析を開始する予定である。別のパネルデータの分析や方法論的な議論についても、引き続き同じペースで行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は当初予定していた主な事項である回顧調査の設計は着実に終えることができた。ただし、サンプリングの段階までは進めることができなかった。この点は、実査までの間に年度をまたぐことで、役所の担当者の交代などがあり、予想以上に手続きが複雑になることが判明したためである。サンプリングの手続きを次年度にずらすとともに、予算の繰り越しを行った。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目は回顧調査の実査、分析が主となる。なるべく早期に実査を行い、データの準備、分析にかけられる時間を確保したい。また、これまで通り、既存のデータの分析報告、調査・分析に関する方法論的研究の報告を充実させたい。得られるデータを前提とした分析計画の方法論的議論も早期から可能になると考えている。
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Causes of Carryover |
計画している回顧式の郵送調査について、今年度にサンプリングの段階まで進めることを取りやめた。この点は、実査までの間に年度をまたぐことで、役所の担当者の交代などがあり、予想以上に手続きが複雑になることが判明したためである。サンプリングの手続きを次年度にずらすとともに、予算の繰り越しを行った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の早期に予定していたサンプリングを行い、予定の予算を執行する。
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Research Products
(5 results)