2016 Fiscal Year Annual Research Report
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26285124
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
保田 時男 関西大学, 社会学部, 教授 (70388388)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 社会学 / 家族社会学 / パネルデータ / パネル調査 / 社会調査法 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年目の平成28年度は、研究課題の主軸である郵送の回顧調査を実施し、データ収集を終えた。昨年度に設計を終えた調査票を微調整し、3つの自治体での抽出作業を行った。最終的な調整に時間がかかったため、実査が1月にずれ込み分析にはまだ手が付けられていない状態にあるが、調査自体は約50%前後の回収に成功し、回答内容も期待以上の精度が見込めることを確認している。 本研究課題のために組織した「家族社会学パネル研究会」については、連携研究者と協力しながら引き続き53名のメンバーで活動を続けている。7月と10月に研究会を行ったが(各17名、20名の参加)、例年2~3月に行っていた3回目の研究会については、実査の作業との重なりで実施できなかった。回数は2回だけであったが、それぞれの研究会では、当研究会の趣旨に沿った充実した議論ができたように思う。7月の研究会では、回顧調査の具体的な分析計画が調査設計のワーキンググループメンバーによって報告された。報告内容は、調査票の最終調整にも生かされており、実査を行う前に分析計画を具体的に示すことの重要性が再確認されたように思う。また、10月の研究会では、外部から講師を招いて、量的調査と質的調査との連携実績がある研究成果の報告を受けた。連携に際しての方法論的な問題点の議論もなされ、非常に有意義で合った。他にも個別の分析報告などもなされ、また、研究会の外での学会大会報告や論文執筆も行われた。 平成29年度は、本研究課題の最終年度となる。回顧調査の分析を中心にしながら、引き続き同じペースで研究会での議論を続けるとともに、成果のとりまとめにあたる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は予定していた回顧調査の実施を無事に終えることができた。ただし、年度の中での時期は予定よりも後ろにずれこんでしまい、分析にまで入ることはできなかった。一方で、収集されたデータは予想されたような問題もあまり発生せず、比較的短期間に整備ができそうな見込みである。その意味で、総合的にはスケジュール的な遅れはない。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、回顧調査の分析を中心にしながら、活発に研究会活動を行いたい。収集されたデータは、多くの点で新しい様式を取りいているため、方法論的な議論もこれまで以上に必要となる。同時に、最終年度としてこれまでの成果のとりまとめにも取り組む。
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Causes of Carryover |
計画していた調査の実施が年度の終わりにずれ込んだために、年度内にデータ入力を終えることができなかった。そのため、データ入力のための予算を次年度に残す必要が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度繰越金(136,419円)を全額29年度に割り当てる。これは当該年度早期のデータ入力で使用する予定である。
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Research Products
(7 results)