2015 Fiscal Year Annual Research Report
ひとり親家族にみる社会的排除、複合差別、および、社会的支援に関する日韓の比較研究
Project/Area Number |
26285126
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
神原 文子 神戸学院大学, 現代社会学部, 教授 (50186178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田間 泰子 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (00222125)
近藤 理恵 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (60310885)
梁 京姫 立命館大学, 公私立大学の部局等, 講師 (90527699)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ひとり親家族 / 社会的排除 / 複合差別 / 日韓比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究のねらいは、日本、 韓国、 在日コリアン (おもに在日2世、 3世) のひとり親家族に焦点をあて、 ①ひとり親家族が被っている複合差別の実態とひとり親家族にみられる社会的排除の実態について国際比較し、 複合差別や社会的排除を維持させている諸要因の共通点と相違点を解明する。②ひとり親家族が複合差別や社会的排除に抗するうえで、就労による経済的安定が重要課題であることから、 日本、韓国における就労支援策に焦点をあて、就労支援策の現状と課題を検討するとともに、官、民に限らず、たとえばソーシャル・ビジネスなどによる就労支援策の成功例を掘り起こし、 これからの就労支援のあり方について政策提言を行うことにある。
2015年度は、1)日本人と在日コリアンのひとり親家族 (シングルマザー)合わせて23名へのインタビュー調査を実施し、文字起こしを行った。また、2)韓国の研究者の協力を得て、韓国におけるひとり親家族 (シングルマザー) 7名にインタビュー調査を実施し、文字起こしを行った。そのうえで、3)日本と韓国において、データを共有して使用できるように相互に翻訳を行った。4) 8月には韓国で、合同研究会を開催し、日本側からは5名の研究者、韓国側からも5名の研究者が、進捗状況を報告しあった。2月には日本で、合同研究会を開催し、双方、5名ずつ、中間報告を行った。さらに、2016年度の研究の取り組みについて意見交換を行った。2016年度は、日本と韓国で、それぞれ、学会報告を行うことになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2015年度に、相当のインタビュー調査を行うことができた。文字起こしも順調に行われている。2016年度の夏までにインタビュー調査を終了し、夏休みに集中的に、個々に、データの整理、分析を行い、秋の学会報告に備えることができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年度には、日本、韓国における補足調査を実施し、データの充実を図る予定である。10名程度のインタビューを予定している。これまでのインタビュー記録の文字起こしのスクリプトを、相互に翻訳することも、残された課題である。 インタビュー調査を終了後、インタビュー調査から明かになった課題について、支援策を検討するとともに、具体的な政策提言を行う準備をしたい。秋には、日本と韓国において、学会報告を予定している。
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