2016 Fiscal Year Annual Research Report
A study on infection control measures in elderly care facilities and development of a training program for those facilities staff
Project/Area Number |
26285135
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
扇原 淳 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (20329072)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 感染症 / 研修 / ビジュアル・マニュアル |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,開発した吐物処理を中心とする衛生ビジュアル・マニュアル(衛生VM)の評価を行った.高齢者施設において衛生VMを実装した感染対策研修を実施した.研修参加者48名による事前事後テストの結果,事前テストと比較して事後テストでは,感染症の知識が統計学的に有意に上昇していた.また,高齢者施設職員,保育所職員,養護教諭を対象とする集合型研修において,衛生VMを実装し,衛生VMの評価を行った.アンケートに回答した288名分を解析した結果,コンテンツおよび研修での利活用などの項目のいずれも肯定的な評価となった.衛生VMへの満足度や職場での衛生VMの利活用の可能性の高さが伺えた.感染対策研修を監修する専門家によるコンテンツの評価では,「手袋の外し方」,「エプロンの脱衣方法」,「音声」等に関する改善点が指摘された.これまで,研修参加者が研修で習得した知識や技術を他の職員に還元することに対する種々のハードルが高かったと言えるが,衛生VMはこうしたハードルを下げえる可能性があることが示唆された.衛生VMの内容構成に対する改善の要望がみられたが,実用性の困難といった意見があったがICT導入施設が少ないことから施設内のインフラや職員のコンピューターリテラシーの問題が影響していると考えられた. なお,本研究の成果の一部は, 第30回公衆衛生情報研究協議会研究会および第32回日本環境感染学会総会・学術集会で報告した.
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