地域づくりの担い手育成を目指した社会科主権者教育プログラムの開発・実践

2014 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 26285200
• Research Institution: Okayama University
• Principal Investigator: 桑原 敏典 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (70294395)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 吉村 功太郎 宮崎大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00270265) ; 渡部 竜也 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (10401449) ; 釜本 健司 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (10435208) ; 小山 茂喜 信州大学, 学内共同利用施設等, 教授 (10452145) ; 工藤 文三 帝塚山学院大学, 人間科学部, 教授 (30231096) ; 谷田部 玲生 桐蔭横浜大学, 法学部, 教授 (30311137) ; 鴛原 進 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (30335880) ; 中原 朋生 川崎医療短期大学, その他部局等, 教授 (30413511) ; 棚橋 健治 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (40188355) ; 橋本 康弘 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (70346295) ; 永田 忠道 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (90312199)
• Project Period (FY): 2014-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 主権者教育

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、幼児から青年までの各発達段階に応じた主権者教育プログラムとそれを効果的に運用するシステムを開発し、全国各地での実践を通してその有効性を実証し、地域づくりの担い手としての自覚と資質を備えた主権者を育成するための教育の充実・発展に寄与しようとするものである。
平成26年度は、開発だけではなく，実践に重点をおいたプロジェクトを遂行することを目指し、主権者教育として範囲を拡大，地域社会の課題解決への貢献を大きな目標とした。また、社会科を中心としつつも、小・中・高等学校だけでなく，幼児期や青年期にも対応した主権者敎育プログラムの開発及び実践に取り組むことにした。さらに、学ぶ側のニーズに応じた主権者敎育プログラム（なりたい自分を実現するプログラム）のため、ニーズに応じた概念の抽出とスキルの設定に取り組むことにした。選挙や議会など概念を設定し，その概念に基づいてプログラムは既に開発されているため、政治学の基本的概念を学ぶというより，学ぶ側のニーズに配慮することを重視した。また，概念を活用するためのスキルを含んでプログラムを開発しようとした。そのため、社会の中で活躍する市民はどのような人か，どんなスキルをもっているかを検討した。具体的には、佐賀、宮崎、広島などにおいて、成人対象の主権者教育を実践するとともに、松本において、大学生を対象とする地域の課題解決から模擬投票につながる主権者教育プログラムを実践した。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

開発したプログラムに基づいて、全国４カ所において主権者教育を実践することができた。しかしながら、開発プログラムの数は少数にとどまり、実践の対象も成人と大学生のみであり、今後、小、中、高校生を対象とする実践を展開していくことが課題である。

Strategy for Future Research Activity

今後は、高校生を対象とする主権者教育のプログラムを開発し実践するとともに、学習者評価のシステムを構築することで、プログラムの妥当性の検証を行っていきたい。

Causes of Carryover

研究協力者の勤務等の都合により、プログラムを小中高等学校で実施することができなかったため、教材開発や実施のための出張旅費の支出がなかったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

今年度は、成人を対象とするプログラムを引き続き開発・実践していくとともに、中学校や高等学校においてプログラムを実施していく予定である。そのため、教材開発費や出張のための旅費の支出が見込まれる。